2009 Fiscal Year Annual Research Report
サリドマイド及びその誘導体が関与する情報伝達系の解析
Project/Area Number |
21790107
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷内出 友美 The University of Tokyo, 分子細胞生物学研究所, 技術職員 (20401284)
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Keywords | サリドマイド / 分化誘導 / チューブリン / 核内受容体 / α-グルコシダーゼ / シクロオキシゲナーゼ / 血管新生 / 構造活性相関 |
Research Abstract |
サリドマイドおよび代謝物の薬理作用に関わる諸要因の現象的・分子作用レベル的解析、同生物作用を指標とした医薬化学的な構造展開研究・構造活性相関解析、ならびに創製し薬理活性が認められたサリドマイド誘導体の各現象に関わる情報伝達系の解析を遂行した。具体的には、 (1)血管新生阻害活性を有するサリドマイド及びその代謝物、誘導体の薬理活性に関わる情報伝達系の解析(受容体型チロシンキナーゼへの影響) (2)サリドマイド関連化合物の構造展開に基づく核内受容体リガンドの創製[芳香族炭化水素受容体(AhR)、ビタミンD受容体(VDR)、肝臓X受容体(LXR)リガンドの創製]、構造展開、構造活性相関研究ならびに解析 (3)α-グルコシダーゼ阻害活性及びLXRアンタゴニスト活性を有するサリドマイド誘導体における活性の作用分離 (4)サリドマイド類縁ヒダントイン誘導体の細胞増殖阻害活性、分化誘導促進活性、血管新生阻害活性およびそれらのシクロオキシゲナーゼ阻害活性の評価ならびに解析 などを遂行し、サリドマイドの有効性・有用性に対する細胞生物学的・分子作用機構的な理解を進歩させることが出来た。また各種構造展開研究の遂行によりサリドマイド派生化合物群という新たな医薬リードカテゴリーが発信できた。
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Research Products
(9 results)