動体追跡装置を用いた『体内臓器の動き』のデータベース化に関する研究

2009 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 21791166
• Research Institution: Hokkaido University
• Principal Investigator: 鈴木 隆介 Hokkaido University, 大学病院, 特任助教 (00400052)
• Keywords: 放射線治療物理学 / データベース

Research Abstract

本研究は、北海道大学病院において動体追跡装置を用いて測定された臓器の動きに関するデータを収集して一元化し、系統等的な臓器の動きを把握する基盤の作成を行い、体内での臓器の動きのメカニズムの研究および、実際の放射線治療における臓器の動きを考慮して導入されるマージンに対して定量的な根拠からの評価を行い、臨床へのフィードバックを行うことを目的としたものである。
本研究を遂行するにあたり、1)動体追跡放射線治療装置により得られたデータのモデリングとシステムの構築、2)データの入手、3)データの入力、4)データの公開、5)データの解析の5つの過程を考え、平成21年度においては、1)データのモデリングと実装、2)データの入手、3)データの入力を行った。
1)データのモデリングにおいては、データベースのシステム構築とともに、データベースに収載すべきデータについての調査ならびに議論を行った。本データベースのデータ利用および研究上必要と考えられるデータとして、動体追跡装置で得られる臓器の動きを表現している3次元の時系列データだけではなく、患者のセットアップ、治療での照射条件、対象疾患および治療対象部位などの情報も収集対象とした。この議論を元にデータベースのシステムの構築を行った。実装形式は、利用者が容易にアクセスできることを目的としてウェブベースで作成し、検索ならびに数値時系列データの作図機能を実装した。
2)、3)データの入手、データの入力として、2007～2009年のデータ約140件について本データベースシステム上への登録を行い、研究・解析のための基盤を作成した。