2009 Fiscal Year Annual Research Report
線維芽細胞の起源探求による肝線維化克服のための新たな治療戦略の開発
Project/Area Number |
21791284
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田浦 康二朗 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (80378629)
|
Keywords | 肝線維化 / 線維芽細胞 / 星細胞 / 幹細胞 |
Research Abstract |
(1) Coll GFPマウスのbreeding 米国カリフォルニア大学サンディエゴ校よりColl GFPマウスを輸入し、クリーン化、交配し、実験に十分な数のマウスを得ることに成功した。 (2) Coll GFPマウスの線維化誘導 (1) 四塩化炭素腹腔内投与モデル四塩化炭素(CC14)0.5ul/gを週2回、12回にわたり投与し、肝臓をサンプリング。シリウスレッド染色にて肝線維化が形成されていることを確認した。また、凍結包埋組織の薄切切片を蛍光顕微鏡で観察し、線維隔壁に沿って線維産生細胞がGFPを発現していることを確認した。 (2) 胆管結紮モデル開腹下に総胆管を結紮し3週間後に肝臓をサンプリング。上記と同様に肝線維化が形成されていることを確認した。 (3) 線維化誘導マウスからの非実質細胞分画の分離培養 Coll GFPマウスに上記のごとく線維化を誘導した後、肝臓をコラゲナーゼ・プロナーゼ潅流し消化。密度勾配遠心法にて非実質細胞分画を分離した。これを培養し、蛍光顕微鏡で観察したところいわゆる活性化星細胞と思われる突起をもった細胞の他に、小型円形のGFP陽性細胞が見られた。免疫染色による検討でこの小型GFP陽性細胞はoval cell markerとされているA6、CK19を発現し、oval cell由来である可能性が示唆された。 (4) Fluorescent activated cell sorting(FACS)によるGFP陽性細胞のcharacterizationと特定細胞集団の分離培養 線維化誘導Coll GFPマウス肝臓から細胞を得、GFP発現強度、細胞形態、表面抗原などによりCollagen産生細胞のcharacterization、特定細胞集団分離を試みた。現在系を立ち上げたところであり、結果はこれから得られる予定である。
|