2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791390
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
澤田 智一 Hamamatsu University School of Medicine, 医学部附属病院, 助教 (10397375)
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Keywords | 末梢神経 / 再生 / macrophage |
Research Abstract |
ラット坐骨神経圧挫モデルを用いて、Macrophageの末梢神経再生への効果を検討した。成熟ラットの坐骨神経を坐骨切痕の下で155g/mm2圧の血管クリップを用いて圧挫し、axonotmesisモデルを作製した。Clodronate Liposome(macrophageをapoptosisに誘導する薬剤)を損傷前日、損傷後2日、損傷後5日にラット尾静脈より2ml投与を行った。対照群にはPBS Liposomeを同様に投与、損傷後1, 3, 7, 14, 21, 28, 56日に坐骨神経を坐骨切痕中枢から末梢まで採取し、未固定凍結横断切片をそれぞれ作製した。macrophageの減少を見るために抗ED-1抗体をマーカーとして用い、免疫組織化学染色を行った。抗体に対する陽性細胞数を画像解析ソフトを用いて計測し、神経圧挫後より経時的、圧挫部より部位的に検討を行った。 Clodronate Liposomeの効果をみるために、脾臓にてMacrophageが著明に減少していることを確認後、坐骨神経にてMacrophage数の検討を行った所、Macrophage数は損傷後14・21日にて有意に抑制されていた。また、投与経路を腹腔内投与にかえて検討を行ったが、有意なMacrophage数の減少はみられなかった。 今年度はこの静脈内投与によりMacrophageを抑制したラットを用いて、軸索、血液-神経関門(Blood-nerve barrier)、サイトカインの変化を検討する予定である。
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