2009 Fiscal Year Annual Research Report
ビスフォスフォネート誘発顎骨壊死に対する幹細胞治療の開発
Project/Area Number |
21791757
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
江浦 重義 Nippon Medical School, 医学部, 助教 (00366361)
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Keywords | 再生医学 / 幹細胞 / 歯学 / 骨 |
Research Abstract |
近年、ビスフォスフォネート(BP)系薬剤の影響による顎骨壊死(Osteo necrosis of the Jaw: ONJ)が報告されている。BP使用中に行う歯科治療がONJの起因と考えられているが、現在は確立された治療法がないためBPにより引き起こされたONJに対して、壊死組織の掻爬処置が主となっている。しかし対症療法のみでは口腔内の機能回復が困難であるため組織再生療法の必要性が考えられる。そこで、これまで様々の組織再生への応用が検証されている脂肪組織幹細胞(Adipose-derived stem cells: ASCs)を用いた治療法の開発を検証することとした。 H21年度は、ONJモデルの実験動物の開発を目指した。 実験動物には、Fischer Rat(5wks,n=12)を使用した。Alendronate(Ald)を2日毎に1.0mg/kgを5回腹腔内投与した。またAld投与3回目の後、上顎第2大臼歯を抜歯し、抜歯部位がBPによる影響を受けるかどうかを検証した。評価時期は抜歯後1週及び2週後に行なうこととし、実験群として(1)Ald 1.0mg/mlを5回投与し抜歯後1週後に評価、(2)Ald 1.0mg/mlを5回投与し抜歯後2週後に評価、(3)生理食塩水1.0mg/mlを5回投与し抜歯後1週後に評価、(4)生理食塩水1.0mg/mlを5回投与し抜歯後2週後に評価の4群を準備した。 評価方法は、抜歯窩を周囲組織とともに採取した後、抜歯部位の組織標本のH&E染色及びOsteocalcin免疫染色、TRAP染色を行ない、画像解析による抜歯窩内の再生骨量の計測及びOsteoblast,Osteoclastの観察を行うこととした。 現在は各種結果の解析を実施しており、本結果によりBPONJの発症が確認された後は、ASCsを用いた組織再生実験に移行する予定である。
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Research Products
(6 results)