2010 Fiscal Year Annual Research Report
延髄痛覚情報伝達システムの可塑性における免疫組織化学的手法による三次元的解析
Project/Area Number |
21791962
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
詫間 滋 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (60360921)
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Keywords | 三叉神経脊髄路核 / 可塑性 / 免疫組織化学 / 痛覚 / Capsaicin / 幼若ラット |
Research Abstract |
研究実施計画に基づき、実験群はi)対照群、ii)新生仔Capsaicin処理群、iii)新生仔complete Freund's adjuvant(以下CFA)投与群、iv)新生仔Capsaicin投与+CFA投与群の4群について順次検討することとした。新生仔Capsaicin処理は、生後2および3日齢の幼若ラットに対してエーテル深麻酔下に50mg/kgを頚背部皮下投与し、新生仔CFA局所投与は、エーテル麻酔下に約25μlを右下顎角部へ皮下投与し反対側を対照とした。組織学的検討は、5-7日齢の幼若ラットに対してエーテル深麻酔下4%パラフォルムアルデヒドリン酸緩衝液による心臓からの灌流固定を行い、実体顕微鏡下に脳幹を摘出し一晩以上同液に浸漬固定した後、通法に従いパラフィン包埋ブロックを作成した。各標本パラフィンブロックについて、水平断、矢状断、冠状断の三方向スライス切片を滑走式ミクロトーム(ライカ社SM2000R)を用いて作成した。本年度は酵素抗体法による免疫染色を用いて三叉神経脊髄路核内のBDNFならびにその受容体であるTrkBの分布を調べる予定としたが、一つの試料について三方向の切片作成が不可能なこと、さらに免疫染色において必ずしも均一な染色性が得られないことから、同一群であっても試料間の結果の差異が大きく、群間比較には至らなかった。免疫染色における均一性の向上に加え、同一方向の切片画像重ね合わせによる三次元的検討が今後の検討課題と考えられた。
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