2010 Fiscal Year Annual Research Report
同一施設に定着して働く看護師の職務満足度と看護観との関連
Project/Area Number |
21792173
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
後藤 姉奈 三重大学, 医学部, 助教 (80420389)
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Keywords | 看護師 / 職務満足度 / 看護観 / 就業継続 / 定着 / 勤続年数 / 文章完成法 |
Research Abstract |
本研究は、同一施設に就業継続している看護師の職務満足度と看護観との関連を明らかにすることを目的としている。昨年度、質問紙調査法により、データ収集した。本年度は、職務満足度は使用した尺度「看護婦の仕事に対する価値のおき方と満足度」の得点と、看護観については文章完成法の反応文より分析を行った。質問紙は880部配布し、508部回収した(回収率57.7%)。対象者の勤続年数の平均値は、8.6年(SD8.1)、職務満足度得点の平均値は185.5点(SD20.9)であった。左記の結果より、同一施設での勤続年数が8年以上の対象を就業継続しているとみなした。さらに職務満足度得点より、同一施設に就業継続しており職務満足度得点が189点以上の高得点群84名、同じく就業継続しており職務満足度得点が188点以下の低得点群85名で2群化し、反応文を比較した。高得点群の反応文では、看護師の仕事に対しては、「やりがいがある」等の肯定的な反応文の割合が64%、「しんどい」などの否定的な反応文の割合が36%、在職している病院で働くことに対しては、「楽しい」等の肯定的な反応文の割合が70%、「きつい」等の否定的な反応文の割合が30%であった。低得点群の反応文では、看護師の仕事に対しては、「やりがいがある」等の肯定的な反応文の割合が48%、「大変」などの否定的な反応文の割合が52%、在職している病院で働くことに対しては、「続けていきたい」等の肯定的な反応文の割合が46%、「大変、仕方がない」等の否定的な反応文の割合が54%であった。高得点群では肯定的な反応文の割合が高く、低得点群では否定的な反応文の割合が高く、職務満足度と看護観との関連性が認められた。
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