2009 Fiscal Year Annual Research Report
幼児後期の子どもを対象とした手術に伴う苦痛緩和ケアプログラムの開発と評価
Project/Area Number |
21792290
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Research Institution | Chiba College of Health Science |
Principal Investigator |
石川 紀子 Chiba College of Health Science, 千葉県立衛生短期大学, 講師 (70312965)
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Keywords | 小児 / 幼児 / 手術 / ケアプログラム / 苦痛 / 看護 |
Research Abstract |
今年度は、幼児後期の子どもの手術に伴う苦痛緩和を目指したケアプログラムの開発を目的に、研究を進めた。ケアプログラムの開発にあたり、国内の事例・研究報告や文献調査を進めながら、手術を受ける幼児後期の子どもの特徴と、援助の実状について調査し、ケアプログラムに必要な内容について検討を行った。 その結果、幼児後期の子どもは手術に向かう経過や手術後の様々な場面毎に新たな不安を生じやすく、継続的に援助を行うことが必要であることが示唆された。また手術を受ける幼児後期の子どもに対して、現状では術前に1回のみの介入が行われていることが多かった。幼児後期の子どもの特性を考慮すると、手術前後を通した継続的な視点でのケアプログラム必要性が示唆された。また、幼児後期の子どもの心理的混乱の軽減には、親からの積極的な関わりがよい結果をもたらすと言われているが、親から子どもへのサポートについての客観的指標や指針は確立されていない現状にあった。 このような現状を踏まえ、幼児後期の子どもの手術に伴う苦痛緩和を目指すケアプログラムには、(1)苦痛に対する子どもの準備状態および対処能力のアセスメントの指標、(2)苦痛に対する子どもの対処能力および行動の強化のための援助指針およびツール、(3)親から子どもへのサポート行動についてのアセスメントの指標、(4)親から子どもへのサポート行動の促進のための援助指針およびツール、の4つの要素が必要なことが明らかとなった。本年度の結果を踏まえ、次年度以降さらに情報収集を行い、それぞれの指針やツールの開発を行っていく。
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