2011 Fiscal Year Annual Research Report
幼児後期の子どもを対象とした手術に伴う苦痛緩和ケアプログラムの開発と評価
Project/Area Number |
21792290
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
石川 紀子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (70312965)
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Keywords | 小児 / 手術 / 不安 / 親 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、幼児後期の子どもの手術に伴う苦痛緩和を目指したケアプログラムの開発を目的に、研究を進めた。開発にあたり、国内の実践報告や調査報告の収集を進めながら、手術を受ける幼児後期の子どもの特徴と、援助の実状や効果について調査・検討を行った。 手術を受ける幼児後期の子どもとその親6ケースの対象では、手術に対して前向きに取り組めるケースと、手術後の苦痛の表出や痛みへの対応がうまくできなかった対象とに分かれた。手術後の苦痛の表出や痛みへの対応がうまくできなかった対象の特徴として、手術後の痛みや親との分離について正確な情報が得られておらず、また親から子どもへのサポートも十分に得られていない状況で、手術に臨んでいた。また、幼児後期の子どもの特徴として、子ども自身の思いや不安を言語的に表現することが難しい特性があることも改めて明らかとなった。そのため、幼児後期の子どもの手術に伴う苦痛緩和を目指した看護援助の中でも、[親から子どもへのサポートを促進する援助を体系的に行うこと]に焦点をあてた援助の重要性が示唆された。 多忙な医療現場において効果的に援助を進めていくためには、対象特性をアセスメントするための指標や、子どもと家族の特性に合わせた援助指針およびツールが必要であり、これらの内容を含んだケアプログラムの洗練が必要である。
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