2010 Fiscal Year Annual Research Report
看護職が行う退院支援の質の向上に関する研究―看護職のコンピテンシーに着目して―
Project/Area Number |
21792292
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
森鍵 祐子 山形大学, 医学部, 助教 (20431596)
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Keywords | 看護学 / 地域看護学 / 退院支援 / コンピテンシー |
Research Abstract |
本研究は,退院支援を行う看護職の能力をコンピテンシーの視点から明らかにし,看護職が行う退院支援の評価および質の向上に資することを目的としている。今年度は,看護職が退院支援を行うためのコンピテンシーモデル(案)の作成を目的に,国外視察および文献検討による看護職の能力およびコンピテンシーに関する研究の傾向の分析を行い,退院支援を行う看護職のコンピテンシーモデルの項目(案)を抽出・検討した。 国外視察では,フランスの医療制度や在宅入院制度,開業看護師制度について視察を行った。フランスでは,医療依存度が高い患者を早期に在宅でケアするために,病院や地域の医師,看護師などが連携を図っており,コーディネートドクターとコーディネートナースが調整役となっていた。コーディネートナースは,一定の看護師の経験に加え,管理職としての研修が必須とされており,病院から在宅への移行期におけるケアコーディネートの中心的役割を担っていた。 文献検討では,退院支援を行う看護職のコンピテンシーに関する報告は国内外ともに見当たらなかったが,看護師・保健師あるいは他職種のコンピテンシーに関する報告があった。そこで,これらの報告と退院支援に関する報告,ならびに英国のCommunity Liaison Nurse,フランスのコーディネートナースの制度・活動をもとに,退院支援を行う看護職のコンピテン-モデルの項目(案)を抽出した。 これまでの国内外視察ならびに文献検討より,退院支援を行う看護職のコンピテンシーモデルの項目(案)の一部が抽出され,看護師や保健師のコンピテンシーモデルとは異なる特徴があることが推察された。
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