2009 Fiscal Year Annual Research Report
地域高齢者の主観的評価と客観的ライフスタイルとの関連
Project/Area Number |
21792320
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
萩原 潤 Miyagi University, 看護学部, 准教授 (90347203)
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Keywords | 高齢者 / QOL / ADL |
Research Abstract |
今後急激に増加する高齢者の健康を考える上で,生活への満足度(QOL)や生活活動指標(ADL)といった高齢者自身の主観的評価が重要である。本研究では,その主観的評価と生活活動や栄養状態と言った客観的指標との関連を通じて,高齢者の健康増進に寄与する一つのモデルケースを提示することを目的とした。対象は典型的な高齢化と過疎化が進む日本の中山間地として,生活環境がその地域の居住者に与える影響なども含めて考察することとした。本研究の結果が,今後の高齢者福祉を効率よく遂行する上での基礎資料となることを期待する。 本年度研究計画初年度と言うこともあり,必要な機材の購入を行つた。身体計測に必要な身長計,体脂肪計などは現有設備を利用することとしたが,生活活動調査で用いる加速度計,行動調査で用いるGPS, GISについてはより精度の高いデータ収集のため新規に購入し,それらの機材・システム利用の習熟を図った。 加えて,対象地域の調査協力者に調査に関する連絡調整を行う。対象者の活動パタンを考慮し,もっとも調査協力が得られやすいタイミングを検討したうえで,調査のタイミンダを検討した。 さらに,これまで得られた情報から解析を行い,学会にて発表を行った。生活満足度に影響を与える項目として,生活活動指標が多く影響を与えていること,また,中山間地域のような環境によって生活に必要な能力が変化することが示唆され,今後保健福祉政策上も周辺環境を考慮する必要性が示された。なお,この発表において,多くの参加者よりアドバイスを受け,今後作成する質問票の構成を検討する上で参考となった。
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