2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of An Implantable Electrical Stimulation Device towards Reconstructing Functional Motions
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21H01290
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹内 大 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (20713374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳武 克浩 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (90822289)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 機能的電気刺激 / 機能的運動再建 / 埋込デバイス / 無線給電 / 神経刺激装置 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、無線給電を用いた体内埋込型の末梢神経刺激デバイスを基盤技術とし、末梢神経を電気刺激することでその先の筋の収縮を制御する技術について、複数の筋を独立して同時に制御することで多関節の運動制御を実現することを目指している。さらに、痙縮など中枢からの異常な神経信号による筋の望まない収縮をブロックする技術を併用し、痙縮緩和と運動制御の同時実現を目指している。 本年度は随意運動と同期した神経刺激を実現するために、随意運動に伴って生じる筋電を体内で計測し、計測結果を体外に送信することで筋電に基づく神経刺激が行える双方向通信技術の開発を行った。その結果、健常部位の筋電情報に基づいて患脚を動かすための神経刺激を印加することに成功し、随意運動と同期した神経刺激の実現が可能であることを確認した。また、神経信号をブロックする技術についても研究を進め、無線給電システムを改良することで任意の波形、周波数を神経に印加可能なシステムの構築を行った。この手法を用いることで、個体ごとに異なる神経ブロックの周波数や振幅を無線によって調整可能とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度は随意運動に同期した神経刺激を実現するために、生体内部から得た情報を体外に送信し、その情報を基に神経刺激のタイミング及び強度を決定可能なシステム構築を実現した。このように、本研究の目的である機能的運動の再建に向けた基盤技術を順調に確立できている。さらに、神経ブロック技術についても無線給電を用いたシステムを実現し、これまで以上に細かな波形・周波数の調整を可能とするなど、当初計画よりも多くの成果を得ることができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに構築した随意運動に同期した神経刺激を行うシステムを用いて、ラットの歩行運動の再建を目指す。特に、患脚を動かすタイミングを健脚の動きから推定することで、より自然な歩行運動が再建可能であると考えられる。また、神経ブロック技術についても、細かな周波数・波形制御によるより精密な神経機能の調整を実装し、ニューロモジュレーションデバイスとしての確立を目指す。
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