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2021 Fiscal Year Annual Research Report

Deployment of Behavioral Mechanism Design using Cooperative Token

Research Project

Project/Area Number 21H01450
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

原 祐輔  東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (50647683)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 力石 真  広島大学, 先進理工系科学研究科(国), 准教授 (90585845)
柳沼 秀樹  東京理科大学, 理工学部土木工学科, 准教授 (70709485)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywordsメカニズムデザイン / 非定常時交通行動モデル / 実験室実験 / 行動経済学
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題は災害復旧期のような交通容量が低下するが,全利用者に一律の利用制限を求めることが社会的に望ましくない状況を対象として, (1)資源の効率的利用,(2)金銭のやり取り不要,(3)小さな認知負荷を満たす行動論的メカニズムデザインの理論・実証双方の研究を行う.
本研究が提案する協調型トークンメカニズムの概要は以下の通りである.1)道路管理者は,対象となるボトルネックを通行するのに必要なトークンを1つ,利用者全体に無料で電子的に付与する.2)利用者はその道路リンクを通過する際にはトークンを使用する必要がある.使用するとトークンは消費され,所有数は0となる.トークンを所有していない利用者は迂回路を利用するか,トリップ自体を取りやめる.3)トークンを消費した利用者には一定期間後にトークンが再配布される.再配布までの期間は,利用者がボトルネックを通過した時の道路需要に依存し,需要の高い時間帯に利用した場合,再配布までの期間が長く,需要の低い時間帯に利用した場合は再配布までの期間が短い.4)このメカニズム下において,トークンをもつ利用者は自身の選好に従い,今日トークンを使用するかどうかを決定する.5)利用者によるトークン使用タイミングと道路管理者によるトークン再配布タイミングの調整のみによって,3つの望ましい性質を満たした資源配分を実現する.
本年度は協調促進トークンメカニズムの定式化・モデル化を行い,均衡解の導出を行った.また,通行権取引制度をはじめとするオークションメカニズムやわかりやすい早い者勝ちと比較するために,数値シミュレーションによる挙動解析を行い,どのような需要パターン,供給パターンにおいて効率性が低下するのか,どの程度担保できるのかを明らかにした.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

実施計画では,上記のメカニズムの理論的性質と効率的な運用方法を明らかにするために,本年度は(1)メカニズムデザインや通行権取引制度に関する研究レビューとして,既存の交通システムを対象としたメカニズムに関する網羅的レビューや実社会で実施された災害時の取り組みについてレビューを行うこと,(2)協調促進トークンメカニズムの理論解析として,本研究課題のメイントピックである協調促進トークンメカニズムの理論的 整備を行い,通行権取引制度や既存のメカニズムととの理論的性質の整理を行うことを1年目の実施内容としていた.
本研究課題で提案した協調型トークンメカニズムの基本モデルの定式化,挙動解析や数値シミュレーション,他のメカニズムとの比較など,研究計画段階で1年目に実施しておくべき内容を順調に進めている.また,学会への外部投稿を行い,学会等でのフィードバックを受けながら,学術誌への投稿を準備している.

Strategy for Future Research Activity

順調に協調型トークンメカニズムの理論化,数値シミュレーションによる挙動解析を行えているため,それらを発展させ,モデルの解析をさらに進める予定である.また,2年目には利用者意思決定を対象とした実験室実験によって効率性以外の指標による各メカニズムの評価・比較検討を行うことを計画している.そのための準備や被験者収集などを引き続き進める.

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Published: 2022-12-28  

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