2021 Fiscal Year Annual Research Report
Establishing a Risk Prediction Method for Primary Open Angle Glaucoma Using Next Generation Sequencer and Analysis on Non-synonymous Valiant
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21H02687
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
田代 啓 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10263097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 陽子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (00433243)
木下 茂 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30116024)
外園 千恵 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30216585)
森 和彦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員教授 (40252001)
上野 盛夫 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40426531)
中野 正和 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70381944)
吉井 健悟 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90388471)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 緑内障 / 発症リスク / GWAS / NGS / 分子標的 |
Outline of Annual Research Achievements |
緑内障は点眼薬治療により視野欠損進行を抑制する介入が可能なため、介入を決断するための低侵襲な血液検査による発症リスク予測法開発が切望されているが、その実用化に最適なプラットフォームは不明である。また、既存薬と分子標的が異なる点眼薬の開発も切望されている。本研究では、以下のように倫理面に配慮して研究を実行した。研究期間全体にわたり緑内障症例群および対照群由来の臨床情報とゲノム情報を取り扱うので、関連する倫理と法令を遵守しながら研究を実行した。また、国際大型共同研究においては、各国各施設での倫理委員会の承認とインフォームドコンセントの下に検体を収集し、ジェノタイプデータの取得とその解析を実施した。 全ゲノム解析(GWAS)で同定した緑内障発症ゲノム予測マーカーバリアント候補群から実際に使用するバリアント群を確定するための研究を実施した。広義POAGの検出力向上のために、9p21.3のrs7865618、1p22.1のrs1192415、XFS/XFGの検出力向上のために、15q24.1のrs3825942、15q24.1のrs3825941、15q24.1のrs16958445、3p24.1のrs12490863の寄与を詳細に検討した。 国際大型共同研究の下、XFS/XFG症例群について次世代シーケンサーによりゲノム上の全エキソン(エキソーム)データを取得し、相関解析(エキソーム解析)を実施した。その結果、コンピュータ予測プログラム(Polyphen-2)でタンパク質の立体構造に重篤な影響を与えると推定された稀なバリアント(“有害バリアント”)のうち、XFS/XFG症例群に特有なバリアントが既報のLOXL1からだけでなくシトクロムP450に属するCYP39A1からも新規に同定された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プラットフォーム検討のための次世代シーケンサによる使用するマーカーSNPのジェノタイプ決定のために、国際共同で、すでに750例の次世代シーケンサを用いたエキソーム解析データ取得を完了している。今後さらに400例の次世代シーケンサデータ取得を行ったあと、既存のDNAアレイデータとの精度の比較を実施する目処が立っている。 既存の緑内障点眼薬と異なる作用機序の点眼薬開発に向けて、既存薬と異なる分子標的であるCYP39A1領域を同定して、その生化学的な解析を実施して既存薬と異なる生化学的なジェノタイプによる差異を見出しているところから、順調に進展していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
プラットフォーム検討のための次世代シーケンサによる使用するマーカーSNPのジェノタイプ決定のために、国際共同で、すでに750例の次世代シーケンサを用いたエキソーム解析データ取得を完了している。今後さらに400例の次世代シーケンサデータ取得を行うためのDNA取得を終えている。それと統合して、今後、既存のDNAアレイデータとの精度の比較を実施する。 既存の緑内障点眼薬と異なる作用機序の点眼薬開発に向けて、既存薬と異なる分子標的であるCYP39A1領域を同定して、その生化学的な解析を実施して既存薬と異なる生化学的なジェノタイプによる差異を見出しているので、ジェノタイプ間での生化学的酵素活性の差異を精査していく。
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