2022 Fiscal Year Annual Research Report
マラリア感染赤血球表面抗原が認識する宿主タンパク質の探索
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21H02724
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
高島 英造 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 准教授 (50366762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
カレトン リチャード 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 教授 (10503782)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | マラリア / コムギ無細胞系 / インタラクトーム |
Outline of Annual Research Achievements |
マラリアはハマダラカの吸血によって媒介されるマラリア原虫による熱帯病であり、年間60万人が犠牲となっている。マラリア原虫はハマダラカの唾液とともに体内に侵入し、肝細胞に感染し、2週間後にはメロゾイトとなって末梢赤血球に侵入する。赤血球内で増殖分裂し、おおよそ48時間でそのサイクルを繰り返す。これを赤血球期と呼ぶ。感染赤血球は成熟すると血管内皮細胞に接着することが知られ、患者末梢血にはメロゾイト感染後12時間までの幼若な感染赤血球しか存在しない。マラリアの重症度は、感染赤血球の血管内皮細胞表面への接着と密接に関連している。これには多型表面抗原(VSA)と呼ばれる分子が重要である。VSAは繰り返しと多様性に富む配列を持ち、感染赤血球表面に表出する。VSAにはPfEMP1 (60 遺伝子)、Rifin (160 遺伝子)、Surfin (10遺伝子)、STEVOR (30遺伝子)がある。VSAは相互に排他的に発現することが知られており、PfEMP1のうちひとつ、Rifinのうちひとつ、というように発現する。本研究はRifin遺伝子を網羅した我々のタンパク質ライブラリー、ヒトタンパク質を網羅したタンパク質ライブラリー、そして新型の近接ビオチン化酵素を用いて、Rifinによる宿主タンパク質の認識機構を分子レベルで明らかにするものである。本年度はヒトタンパク質との網羅的相互作用解析により、ヒト白血球表面に局在するタンパク質とRifinが相互作用することを生化学的に明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、候補タンパク質の同定に成功した。Rifinを中心とした宿主タンパク質との相互作用が徐々に明らかになってきたと考えている。細胞レベルでの相互作用を確認し、機能解析にまですすめることができれば、ハイインパクトな研究成果につながると期待している
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り、細胞レベルでのタンパク質相互作用解析にうつる。ヒト培養細胞の表面に恒常的に候補分子を発現させ、マラリア原虫感染赤血球を接着させる。またヒト抗体Igを融合した組換えタンパク質を用いて、無細胞系で得られたタンパク質相互作用の確認を行う。
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Research Products
(24 results)