2021 Fiscal Year Annual Research Report
Therapeutic vaccine for senolysis
Project/Area Number |
21H02827
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中神 啓徳 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (20325369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 宏樹 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座講師 (20813364)
島村 宗尚 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (60422317)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢社会が進む我が国において、急増する生活習慣病・慢性炎症に対する予防・早期治療介入する治療ツールとして、年に数回の長期作動型治療ワクチンは将来一つの治療オプションとなり得る。加えて、我々は老化細胞から炎症性サイトカインなどが多量に分泌されることで、周辺の細胞に悪影響を与え組織老化を促進している現象(SASP:老化関連分泌現象)に着目し、これらの老化細胞を除去する治療(Senolysis)にワクチンを活用する新しい治療コンセプトも提唱している。
老化細胞除去ワクチンの基礎研究(共同研究者:島村宗尚、林宏樹) 本研究の基盤技術である治療ワクチンは抗体治療であり、抗体のエフェクター機能(ADCC活性、CDC活性、オプソニン化)による標的細胞への攻撃・除去作用を活用することにより、Senolysisの治療ツールとしての可能性を考えた。標的細胞として、心臓の線維化に関連するFAP(fibroblast activating protein)発現に着目した。FAP陽性の繊維芽細胞は肥大心や不全心に特異的に発現し、周囲の細胞や臓器の線維化を促進することが報告されている。そこで、FAPを標的としたワクチン療法を立案した。マウス心肥大モデル(アンジオテンシンIIおよびフェニレフリン持続投与)におけるFAPワクチンの治療効果の検討を行った。FAPの部分ペプチドを抗原とするワクチンを設計し、2週間間隔で数回ワクチンを投与することにより、FAPに対する特異的な抗体が上昇したことを確認した。今後、FAP陽性細胞の定量と心線維化の評価を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
老化細胞除去ワクチンの基礎研究(共同研究者:島村宗尚、林宏樹) 本研究課題では、心臓の線維化に関連するFAP(fibroblast activating protein)発現に着目した。FAP陽性の繊維芽細胞は肥大心や不全心に特異的に発現し、周囲の細胞や臓器の線維化を促進することが報告されている。そこで、FAPを標的としたワクチン療法を立案した。FAPの部分ペプチドを抗原とするワクチンを設計し、2週間間隔で数回ワクチンを投与することにより、FAPに対する特異的な抗体が上昇したことを確認した。 そこで次にアンジオテンシンIIおよびフェニレフリン持続投与による、マウス心肥大モデルを検討したところ、心臓でのFAP発現が増加していることを確認した。そこで、FAPワクチンの治療効果の検討を開始している。今後、FAP陽性細胞の定量と心線維化の評価を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、アンジオテンシンIIおよびフェニレフリン持続投与による、マウス心肥大モデルでの、FAPワクチンの治療効果の検討を開始している。今後、免疫染色やFACSを用いたFAP陽性細胞の定量を行い、ワクチンによる細胞除去の可否を検討する。 さらに、組織染色やmRNA/蛋白発現解析で、心線維化の評価を行い、さらに他臓器での組織評価からワクチンの安全性の評価も並行して実施する予定である。
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Research Products
(2 results)