2023 Fiscal Year Annual Research Report
制御領域の変異同定と非コードRNA転写・スーパーエンハンサー活性化機構の解明
Project/Area Number |
21H02878
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
磯田 健志 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (80815225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 正稔 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座教授 (10406267)
森尾 友宏 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30239628)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 非コードRNA / ThymoD / エピジェネティクス / 白血病 / メチル化 / 転写 / ゲノムの3次元構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
T細胞の系列決定に必須の転写因子であるBCL11B遺伝子の発現にはスーパーエンハンサー上のThymoD転写が必須である。マウスにおいてThymoDの転写停止は免疫異常症、血液腫瘍の発症に関与する。本研究ではヒトにおけるThymoD転写とスーパーエンハンサー活性化およびゲノムの3次元構造調節機序を明らかにすることを目的に検討を行った。 B細胞系およびT細胞系白血病細胞株に対しThymoD-BCL11B領域のクロマチンの状態、転写産物、RNAポリメラーゼIIの結合状態、ヒストン修飾、3次元構造について検証した。これらにより、正常T細胞および検討したすべての白血病細胞株において、ThymoD-BCL11B領域のドメイン構造が異なることを確認した。さらにアクチノマイシンD、BRD4阻害剤、CDK7阻害剤を添加し、ヒストン修飾、メチル化、ゲノムの3次元構造の変動を時間軸で評価した。シークエンス結果を得ており解析を実施している。 B細胞系、T細胞系白血病細胞株、正常T細胞、患者T細胞性白血病細胞を用いたThymoD転写産物全長を同定するためロングリードシークエンサーによるIso-seqを完了し、ThymoDアイソフォームに多様性があることを確認した。疾患特異的なマーカーの検出につながることを念頭に解析を継続している。 ThymoD転写領域に親和性のあるタンパク質複合体を同定するため、白血病細胞株にdCas9-APEX2システムを用いた標的ゲノム周辺の蛋白質修飾法を用いたプロテオミクス解析の準備を行った。標的領域に対するsgRNA発現プラスミドのスクリーニングを完了しており、今後、網羅的プロテオミクス解析を予定している。 これらの解析を統合し、ヒトThymoD全長の違いによる疾患特異的マーカーの同定、ThymoD転写とスーパーエンハンサー活性化機序の解明を目指しさらに検討を進めていく。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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