2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of glioma immune microenvironment heterogeneity based on immunogenomics by liquid biopsy
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21H03044
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
溝口 昌弘 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (50380621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦 暢宏 九州大学, 大学病院, 助教 (10596034)
加藤 隆弘 九州大学, 医学研究院, 准教授 (70546465)
扇谷 昌宏 旭川医科大学, 医学部, 講師 (60636455)
空閑 太亮 九州大学, 大学病院, 助教 (40759932)
中溝 玲 九州大学, 医学研究院, 准教授 (80529800)
三月田 祐平 九州大学, 大学病院, 助教 (00848640)
藤岡 寛 九州大学, 大学病院, 助教 (10914252)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | グリオーマ / リキッドバイオプシー / エクソソーム / 免疫微小環境 / 直接誘導ミクログリア様細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
グリオーマ遺伝子解析:2021年WHO分類に対応した分子診断を44症例に継続した。新たにFGFR1に対しシークエンス、HRM法、MLPA法による遺伝子異常の検出が可能となった。 髄液cell-free(cf) DNAを用いたMLPA法によるコピー数解析:術前に採取した髄液を用いてコピー数変化をMLPA法で解析した。髄液cfDNA濃度(中央値0.213 ng/uL)はMLPA法の推奨濃度を著しく下回ったが、条件を探索し濃度0.15ng/uL以上かつ100 bp以上のDNA長で反応することを確認した。条件を満たす症例では全例MLPAの反応は成功し、EGFR増幅、Ch 7+/10-、PDGFRA、CDK4増幅、CDKN2A欠失は明確に同定され、感度はそれぞれ75%,88.9%,100%,100%,75%であり特異度は100%であった。 ヒト血液由来誘導ミクログリア様(iMG)細胞による評価:免疫微小環境のバイオマーカーとして有用であるiMG細胞における貪食能について検討した。グリオーマ25例、てんかん4例、髄膜種1例、GIST1例、そのうち11例に対し脳内ミクログリア(PMG)の貪食能も同時に解析した。同一患者でのPMG、iMGとの間には正の相関関係がみられ、機能面においてもiMGがPMGを反映している所見であった。また星細胞腫や膠芽腫は乏突起膠腫と比較して有意に貪食能が高かった。 CDKN2A/Bヘミ欠失の評価:IDH変異型グリオーマでCDKN2A/Bのホモ欠失は強力な予後不良因子であるが、ヘミ欠失の効果は不明である。コピー数解析によりホモ欠失、ヘミ欠失、正常の3群に分類しOS/PFSを評価するとastrocytoma ではヘミ欠失は正常と比較して有意なOSの短縮をみとめた。さらにp16とMTAPに対する免疫染色でヘミ欠失を診断可能であることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
グリオーマ手術症例に対し詳細な分子診断を確定したうえで、liquid biopsyの有用性の検証を継続することができた。髄液サンプルの微量核酸に対しデジタルPCRによる解析に加えMLPA法による検討が進んでいるが、エクソソーム分離、核酸抽出、解析に時間を要している。エクソソーム 分離、解析後に進める予定である、動物実験に関しても現時点でのモデル作成には至っていない。貪食能に着目したiMGの研究も、脳内ミクログリアの採取のため周囲脳組織を採取できる症例が限られており、そのサンプル収集に時間を要したが、今回の検討にて機能的側面においてもiMGのバイオマーカーとしての有用性がより裏付けられており、脳内の免疫微小環境のモニタリングとしての意義がさらに深まった。
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Strategy for Future Research Activity |
グリオーマ症例に対し、WHO2021分類に対応できる分子診断アルゴリズムに基づき統合診断を継続する。さらなる症例蓄積を目指し九州大学関連施設におけるグリオーマ症例に対しても同様に解析ができる研究体制構築を継続する。Liquid biopsyに関しては安全性が確保できる症例を対象に、術前の髄液採取、解析を継続していく。頻用してきたtip-based digital PCRが生産終了となるため、後継となる機器の検討をおこなった。(1)Clarity Plus digital PCR、(2)QIAGEN QIAcuity Nanoplate 26K、(3)ThermoFisher Absolute Qの検証をおこなった。(1)はノイズ多く、偽陽性率高かった。更にpTERT検出困難。(2)は現行機で検出不能であった髄液cfDNAからH3F3A変異を検出可能だったがサンプル消費多く、pTERT検出困難。(3)は(2)より確実にH3F3Aの遺伝子変異が同定でき、サンプル使用量も少なく、pTERT分離の改善が見られた。デジタルPCR機器の変更により今後の解析精度向上を目指す。同様に培養液、動物モデル体液に分泌された核酸、エクソソーム に関する研究を展開する。動物モデルにおける原発巣と体液の解析により腫瘍の不均一性に関して解析を進め、最終的にはエクソソームを用いた、診断、治療法の開発へと繋げる。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Liquid biopsy with multiplex ligation-dependent probe amplification targeting cell-free tumor DNA in cerebrospinal fluid from patients with adult diffuse glioma2023
Author(s)
Otsuji R, Fujioka Y, Hata N, Kuga D, Sangatsuda Y, Takigawa K, Funakoshi Y, Sako A, Yamamoto H, Nakamizo A, Mizoguchi M, Yoshimoto K.
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Journal Title
Neurooncol Adv
Volume: 5
Pages: 1-11
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Changes in the Relapse Pattern and Prognosis of Glioblastoma After Approval of First-Line Bevacizumab: A Single-Center Retrospective Study2022
Author(s)
Funakoshi Y, Takigawa K, Hata N, Kuga D, Hatae R, Sangatsuda Y, Fujioka Y, Otsuji R, Sako A, Yoshitake T, Togao O, Hiwatashi A, Iwaki T, Mizoguchi M, Yoshimoto K.
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Journal Title
World Neurosurg
Volume: 159
Pages: e479-e487
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] ヒト血液由来誘導ミクログリア様細胞の貪食能についての検討2022
Author(s)
前原 直喜, 白水 寛理, 田中 俊也, 扇谷 昌宏, 三月田 祐平, 藤岡 寛, 空閑 太亮, 秦 暢宏, 溝口 昌弘, 加藤 隆弘, 吉本 幸司
Organizer
一般社団法人日本脳神経外科学会第81回学術総会
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