2022 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of autonomous epigenetics analysis for clinical application
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21H03550
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
金子 修三 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, ユニット長 (10777006)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | エピジェネティックス / ドライバー遺伝子 / 肺がん / スーパーエンハンサー / 構造多型 |
Outline of Annual Research Achievements |
生命科学を理解するうえでのエピジェネティクス学問は、例えば細胞タイプ特異的な違いを駆動する微妙な制御プログラムや可塑性を理解するために必要不可欠である。エピジェネティクス領域においても、ENCODEやIHECなど大規模データベース構築事業が進展し、その重要性は世界的に認知されている。一方、依然発展途上の理由として現在の解析技術の限界が挙げられる。特に臨床応用や創薬を志向したChIP-seq解析およびHi-C解析では、クロマチン複合体を単離できる検体量に制限があることと、ノイズによるfalse positiveな結果の混入など様々な問題が顕在化しており、世界的に見ても技術革新及び新規解析手法の確立が待たれる分野であった。当該年度においては、自律型エピジェネティクス解析の確立を目的として、臨床検体を用いたChIP-seq解析、Hi-C解析そしてPacBio社のロングリードシーケンス解析を行った。これらの統合解析を行った結果、特定の領域に多くのドライバー変異が存在することを見出した。これらの結果の一部の成果を論文としてまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床検体を用いたChIP-seq解析、Hi-C解析そしてPacBio社のロングリードシーケンス解析は既に実施済みであり、その結果の一部は既に論文として報告している。これらの技術は、1細胞解析技術に応用する際の礎となっており、今までのノウハウを活かすことが出来るため、良好な結果を得たと判断いたしている。以上の理由から、当初予定されていた研究計画と照らし合わせて、おおむね順調に進展していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究展開としては、得られたエピジェネティック解析を空間情報を保持した状態で1細胞レベル解析に展開し創薬開発などに応用する予定である。
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Research Products
(10 results)