2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a current-mode neutron gas detector with a large dynamic range for BNCT
Project/Area Number |
21H03755
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
松本 哲郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 上級主任研究員 (70415793)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 順一 京都大学, 複合原子力科学研究所, 教授 (30362411)
増田 明彦 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (70549899)
黒澤 忠弘 国立研究開発法人産業技術総合研究所, AIST Solutions室, 室付 (90356949)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ガス検出器 / 指頭型電離箱 / 電流モード / ホウ素中性子捕捉療法 / シミュレーション / 中性子標準 / トレサビリティー |
Outline of Annual Research Achievements |
ガス検出器の実用化のため、MCNP6を用いたシミュレーションによって、最適なガスの組み合わせを検討した。3Heガス充填を10 kPaから1000 kPaまで変化させた場合、3Heガスを10 kPaに固定し、組み合わせとして90 kPaの窒素ガス、二酸化炭素、アルゴンガス、クリプトンガスをそれぞれ充填した場合についてシミュレーションを行い、F8タリーによる波高スペクトルを求めた。その結果、2021年度に試作したチャンバーの有感体積に対して、3Heガス単体を充てんする場合には、ガス圧が大きくなるほど3He(n,p)反応のピークが明確になり、S/Nが良くなるが、1000 kPa以上が望ましく現実的ではない。2種類のガスを充てんする場合、重いガスを充てんする方が良く、クリプトンガスが望ましいが、アルゴンガスでも許容されるだろうことが推測された。クリプトンガスは、国際的な供給不足によって購入できなかったため、アルゴンガスと3Heガスの組み合わせで実験を行い、検証を行った。0.55気圧の3Heガスと1.4気圧のアルゴンガス及び、0.1気圧の3Heガスと1.75気圧のアルゴンガスの2種類のパターンについて、産総研の黒鉛パイルを用いた熱中性子場において測定を行った。それぞれの検出器に対して、熱中性子に対する感度はそれぞれ0.48 cm^2と0.07 cm^2であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年繰り越しを行った結果、入手に時間を要していたガス圧や希ガスの内、アルゴンガスが入手できたため、当初予定に概ね戻った。
|
Strategy for Future Research Activity |
試作したガス検出器をパルス白色中性子源を用いて測定し、現状の特性評価を行うとともに、最大限の性能を出すための課題を抽出する。
|
Research Products
(3 results)