2022 Fiscal Year Annual Research Report
日本版シェアード・スペースに適した道路環境デザインの要件と適用範囲の抽出
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21H03757
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山本 早里 筑波大学, 芸術系, 教授 (90300029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 誠 筑波大学, システム情報系, 教授 (00282343)
矢野 博明 筑波大学, システム情報系, 教授 (80312825)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 道路環境デザイン / 舗装 / 振動 / 歩車共存 / リスクマネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
オランダのレーワルデンにあるシェアード・スペースの国際的研究機関「シェアード・スペース・ナレッジセンター」において交通心理学者 Pieter de Haan氏に対し本研究の進捗について発表と意見交換を行い、シェアード・スペースの資料を収集した。路面に45度の線のデザインを施したほうが車両運転者は無意識に車両のスピードを減速するという結果に賛同を得た。さらに特に路面の振動が車両運転者に与える影響は大きいとの指摘を得た。 路面デザインが車両運転者に与える影響を、視線追跡装置を用いて検討する実験の準備を行った。 アムステルダム、レーワルデン、フロニンゲン、ハーレンにおいてシェアード・スペースの現地調査を行い、資料を収集した。また、茨城県境市において自動運転車両の運行状況の調査を行った。 シェアード・スペースにおける振動条件を付加した実験の実施方法について検討した。また、シェアード・スペースにおいて路面デザインを含めた空間のデザインの違いによってドライバの視行動への影響を分析する方法を検討した。 大型没入型ディスプレイを用いてシェアード・スペースの路面テクスチャの上を電動カート走行時の運転手の運転挙動の評価システムを開発した。ピンコロ石の間隔を変えて走行実験を行ったところ、電動カートの運転手はピンコロ石の間隔が広くなるほど速度を落としてシェアード・スペースに進入すること、その際に周辺の様子も観察可能であることが示唆される結果が得られた。 これらの結果から、2023年度に予定している動揺付きドライビングシミュレーターを用いた実験の実験方法を確定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外事例調査を実施することができた。海外の有識者から意見を頂戴することができた。 路面デザインと振動が車両運転者に与える影響を検討する実験の準備をすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
路面デザインと振動が車両運転者に与える影響を検討する実験の準備を進める。また実験では、車両運転者の注視の傾向について視線追跡装置による検討も行う。
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