2021 Fiscal Year Annual Research Report
マルチ×(スケール:レーザー:カメラ)・スマートPIVの開発
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21H04582
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
赤林 伸一 新潟大学, 自然科学系, フェロー (70192458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有波 裕貴 新潟大学, 自然科学系, 助教 (30768867)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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Keywords | 流れの可視化 / PIV / 実大室内空間 / 気流性状 / レーザライトシート |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は実大室内空間を模擬し家庭用エアコンが設置された実験用チャンバー(測定対象断面は5m×2.2m)を対象にスマートPIVシステムの構築を行うことを目的とし、等温状態において換気・空調気流性状の測定を行った。トレーサ粒子の選定及び発生方法、レーザーライトシートの配置法、複数のカメラを用いた可視化画像の撮影法、画像解析手法及び解析パラメータの最適化、複数のカメラによるPIV解析結果の合成方法の検討を行った。また、PIV解析結果の補正手法を構築した。さらに熱線風速計及び超音波風速計を用いて、PIV測定結果との比較を行った。 トレーサはオイルミストを使用し、均等間隔で穴の開いたダクトを接続したスモークジェネレータを複数台を用いてミスト散布(シーディング)を行うことにより、良好な気流の可視化を行う手法を構築した。また可視化光源の配置では障害物による影が生じることのないよう、複数のレーザ光源により測定対象空間内で比較的均一なトレーサ反射光の輝度分布が得られる光源の配置方法を構築した。また、複数台のカメラで取得した可視化画像の解析では最適となるPIVパラメータの検討方法を構築した。さらに1つの空間をそれぞれのカメラで撮影した可視化画像からPIV解析により算出した速度ベクトルを、解析後に1つの画像として合成する手法を構築した。 開発したPIVシステムにより、等温時の実大室内空間において室内全体の気流性状を測定することとともに室内の隅角部に生じる渦やエアコン吹出気流の詳細な気流性状も取得することが可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍における実験装置の納品遅延により、研究の進捗状況はやや遅れていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はまず実験用チャンバーにおいて非等温時を対象に今年度構築したPIVシステムの適用方法の検討を行う。さらに実際の教室(測定対象断面は9m×3m程度)を対象に等温時、非等温時の条件においてPIVシステムの適用方法の検討を行う予定である。またPIVシステムの精度検証を同時に進める予定である。
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Research Products
(3 results)