2023 Fiscal Year Annual Research Report
The in vivo roles of polyunsaturated fatty acid species
Project/Area Number |
21H04798
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
横溝 岳彦 順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (60302840)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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Keywords | 高度不飽和脂肪酸 / デサチュラーゼ / ω3脂肪酸 / ω6脂肪酸 / ステロイドホルモン / 双極症 |
Outline of Annual Research Achievements |
高度不飽和脂肪酸(PUFA)は、α-リノレン酸やリノール酸などの必須脂肪酸から生合成される、生命現象に必須の分子群であるが、個々のPUFA分子種の詳細な機能や役割は明らかになっていない。本研究では独自に作製したPUFA欠乏マウスで観察される異常(男性不妊、貧血、脂肪肝)に着目し、どのPUFA分子の欠乏がこれらの異常を引き起こしているのかを明らかにし、特定のPUFA分子によるレスキューを試みた。PUFA欠乏ライディッヒ細胞株、PUFA欠乏マウス由来初代培養ライディッヒ細胞で低下していたステロイドホルモン産生は、アラキドン産やドコサペンタエン酸などのω6系列のPUFA投与によってレスキューされた。FADS2欠損マウスにPUFA除去食を与えると脂肪肝の表現型が観察された。肝臓のリピドミクス解析では、通常では観察されない非メチレン中断型のPUFAの蓄積が観察された。別の不飽和化酵素FADS1がリノール酸やリノレン酸を直接不飽和化することでこうした異常なPUFA産生が生じていると考え、FADS1/2ダブル欠損マウスで同様の実験を行ったところ、非メチレン中断型のPUFAが消失すると共に、脂肪肝の病態の悪化が観察された。以上より、非メチレン中断型のPUFAもまた、正常なPUFAと同様に脂肪肝を抑制する作用を有していることが明らかとなった。FADS1/2ダブルヘテロ欠損マウスで観察された双極症様の表現型がω3系列のDHAでレスキューされたことから、DHAは脳に取り込まれて双極症の発症を抑制していることが推定された。現在、DHAを取り込む脳の部位を特定する目的で、イメージング質量顕微鏡を用いて双極症を抑制するDHA含有脂質の局在をあきらかにする実験を行っている。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(30 results)