2022 Fiscal Year Research-status Report
能動的ギター療法の導入―技法考案と効果の検証を踏まえてー
Project/Area Number |
21K00220
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
岡本 直子 立命館大学, 総合心理学部, 教授 (50389615)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 音楽 / ギター / 気分 / 心拍変動 / HRV / 療法 / 音楽聴取 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は能動的ギター療法の可能性について既存の音楽療法的アプローチとの共通性と違いを明らかにする目的から、以下の研究を行った。 2022年度前半は、後半に報告者がアメリカで実施する本実験に向けての予備実験を行った。具体的には、能動的ギター療法の教示内容を実験協力者が十分理解できるか、不足もしくは冗長な説明はないかを質的に確認した。また、本実験では、気分評定(BRUMS)、心拍変動(HRV)の測定を行うが、グループで実施の場合にどれぐらいの時間を要するかを確認した。予備実験を通して、音楽的介入について質的に精査し、本実験での介入の仕方を完成させた。 2022年度後半は、報告者の国外研究受け入れ先であるニューヨーク州立大学フレドニア校で研究を行った。具体的には、ニューヨーク州立大学フレドニア校学生を対象に実験協力者を募り、58名を対象に実験を実施した。58名をギター群、歌唱群、音楽聴取群の3つの音楽的介入の群に分け、各群4グループずつの、合計12グループに分け、毎週1回×4週で実験を行った。音楽的介入の前後で、周期的な心拍の揺らぎの指標でありる心拍変動(HRV)の測定と、Brunel Mood Scale (Terry, Lane, Lane, and Keohane, 1999)の気分評定尺度への回答を求めた。実験の結果は現在分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究に必要な実験は完了しており、結果の分析と考察、成果発表を残すのみとなっている。残りの1年で本研究を完了することは可能であると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は実験結果を質的量的に分析し、考察を行い、成果を国内外で発表する予定である。
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Causes of Carryover |
2022年度の研究の大部分は、申請者が学外研究先のニューヨーク州立大学フリードニア校で実施した。共同研究をメインに行い、共同研究者と共同で獲得した研究資金も充当して研究を行ったため、次年度使用額が生じた。次年度は2022年度の研究をまとめ、国外学会で発表するとともに論文にまとめて発表する。次年度使用額はその資金に充当する計画である。
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