2022 Fiscal Year Research-status Report
How Literature Plays with Biological sciences-Beyond Biopolitics
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21K00457
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
好井 千代 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 助教 (90200930)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | アメリカ文学と生命科学 / エドガー・アラン・ポー / 神経科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、まず、4月9日にハイブリッド形式でアメリカで開催されたエドガー・アラン・ポー国際学会にオンラインで参加して発表した。発表内容は、本研究のテーマである、文学と生命科学のインターフェイスについて論じる内容で、具体的には、ポーの小説が同時代の感染症をめぐる医学研究といかに密接に関係しているかを発表した。この発表は、 他のアメリカ人発表者やセッション・オーガナイザーから“your paper is fascinating”などの高い評価の声をいただいた。そして、この発表は、「ポーと科学」というテーマで開催された一連のセッションの中で行なったが、このセッションの中の数本の発表を、2024年発行予定のアメリカのポー学会Poe Studies Associationの機関誌Poe Studies(Johns Hopkins University Pressから発行)の「ポーと科学」特集号に掲載することになり、私の発表もその特集号に掲載されることが決まった。2022年度の後半は、その特集号に掲載される予定の論文の執筆に取り掛かかり、現在は、ジャーナルのエディターや、特集号のゲスト・エディターからの詳細なreviewを受けつつ、revisionを繰り返していて、完成度の高い論文へ段階的に仕上げている。このような論文掲載へのプロセスは、日本の文系ジャーナルの場合とは全く異なっていて、その点でも大変良い勉強になっている。また、以前から関心のあった神経科学と人文学の融合研究も少しづつ準備を始めていて、国内外の神経科学の研究者および神経科学に関心のある人文系研究者とのネットワーク作りも進み始めていて、この国際ネットワークを今後は実際の研究開始へと繋げてゆきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は概ね順調に進んでいると言える理由は主に、以下の3つである。 1。まず、エドガー・アラン・ポー国際学会で発表して、高い評価を得た。 2。上記の発表が、アメリカのポー学会の機関誌への掲載論文に発展することが決定した。 3。国内外の神経科学者および神経科学に関心のある人文系研究者とのネットワーク作りが進み、本研究課題がより大きなプロジェクトに発展する可能性を作ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、2023年7月に、ヘンリー・ジェイムズ国際学会で、ジェイムズの小説と読書に関する神経科学研究のつながりを発表するので、その準備をしたい。並行して、アメリカのポー学会の機関誌に掲載予定の論文について、エディターたちのreviewを経た、外部reviewerたちの査読がまもなく始まるので、その論文のブラッシュアップをすることになる。さらには、国内外の神経科学および神経科学に関心のある人文系研究者との共同研究の計画もあり、こちらのプロジェクトの実現へ向けて、キックオフ・イベントとしての国際シンポジウムの開催も検討している。
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Causes of Carryover |
2022年度は、まだパンデミックへの警戒が強く、アメリカでの国際学会にもオンラインでの発表となり、世界各国の研究者との交流も専らオンラインだったため、旅費関係の予算が消化されず、また論文執筆に主に取り組んだために、こちらが主催する国際シンポジウムも開催しなかったため人件費も消化されなかった。2023年度以降は、本研究を、国際共同研究や国際共著論文につながるような国際プロジェクト(特に神経科学と人文系の融合研究)に発展させてゆきたい。したがって、次年度の助成金は、このプロジェクトを実施するために使用する予定で、具体的には、神経科学の実験を伴う研究の実施と、このプロジェクトのキックオフ・イベントとしての国際シンポジウムの実施に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)