2022 Fiscal Year Research-status Report
A Study of Creating an Artistic Enviroment to Help Children get a Head Start of Studying English.
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21K00697
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Research Institution | Fukuoka Women's Junior College |
Principal Investigator |
樋口 和美 福岡女子短期大学, その他部局等, 教授 (90866493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松久 公嗣 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (00380379)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | スタートアップの研究 / 環境 / アートと外国語学習 / 幼児と児童 |
Outline of Annual Research Achievements |
計画していたアメリカ合衆国の現地調査を2022年9月9日~9月20日に実施した。コロナ禍の規制が緩和されたが現地校では外部の視察を厳しく制限していたため事前に現地の協力者と十分な打ち合わせを複数回行った。そしてコロンビア大学、ニューヨーク大学等の研究機関への調査訪問し本研究の概要や必要とする資料の説明と研究協力の要請をした。またニューヨーク州グレートネックのキンダーガーデンと小学校2校の訪問と同州ポートワシントンの4学区を統括するELL教育研究機関のディレクターと社会人ELL教育の主幹にインタビューを行った。帰国後もアメリカ合衆国の研究者や現場教員らとのメール会議を定期的に行い、その教育的効果や日本の教育との比較検討の分析を執筆し『福岡女子短期大学紀要』に掲載した。 また、教材開発を進めるべく国内の研究協力者6名(英語教育の専門家・現場教員)らと福岡市と佐賀市の研究協力校で2022年12月と2023年2月に教育実践を行った。実践に際して対面とオンラインによる15回の協議を重ね、現場とのすり合わせを行い、クラスの特性と子ども達の年代に合わせた環境の工夫等、配慮すべき点や新しく試みる点を明確化した。 本研究の分担者:松久は、連携するEnglishスクール(こども園)における造形活動のうち、生きた英語を学ぶ視点から活動を分析し、設定保育の学習と造形活動のつながりや、英語のカリキュラムと造形活動の親和性を見出した。またZoomミーティングによるレッジョエミリア市の教育者との研究交流において、本研究に関わる英語教育についても現地の英語教育者にアプローチのヒントや助言を得た。 現在、研究代表者は福岡県の幼稚園において、アート環境を主軸とした英語教育の在り方の提案やモデルの紹介を本研究の調査や研究実践における成果に基づき幼稚園教諭対象とした研修会の講話にて行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
以下の2つの理由により「やや遅れている」という評価を選択した。 (1)2022年2月のオミクロン株の急速な蔓延により中止となった小学校での実践が本年度内に実施できたものの、当初予定していた結果の分析及び研究成果の公開までには至らなかった。 (2)アメリカ合衆国の現地校と日本の学校の交流企画研究は継続観察を現地校が望んだため実践時期を延長した。3月に日本の小学校が年度終わり児童らの学年が上がったこと、4月にアメリカの学校がスプリングブレイクに入ったために順調に進まなくなったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度はイタリアのレッジョ・エミリアの教育理念や教育現場の環境について、必要とする取材や資料収集にあたる予定である。 その上でこれまで蓄積した内容を精査しつつ国内の協力園でのアート環境の提案を実施しその効果を検証する。 一方で言語教育のアプローチに関わる共同研究についてもアメリカとイタリアの教育者に協力を依頼し進めていく。
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Causes of Carryover |
研究者との協議が新型コロナ感染症対策により、対面よりもオンラインでの実施が多かったことにより、出張費や交通費、研究者の招聘などの諸費用に未使用額が生じた。未使用額についは次年度の研究内容を充実させるための実践経費や資料収集及び成果の発表に関わる費用に補填したい。
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