2023 Fiscal Year Research-status Report
A Study of Creating an Artistic Enviroment to Help Children get a Head Start of Studying English.
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21K00697
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Research Institution | Fukuoka Women's Junior College |
Principal Investigator |
樋口 和美 福岡女子短期大学, その他部局等, 教授 (90866493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松久 公嗣 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (00380379)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | スタートアップの研究 / 環境 / アートと外国語学習 / 幼児と児童 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は海外の先進研究国の調査と分析、および国内での幼稚園におけるの環境整備の提案、2022年度までに実施した現場での実践事例の分析を進めた。研究分担者松久が主宰するイタリアの教育者とのオンライン会議に出席し、実際に現地取材を行った(5月12日~19日)。イタリアのレッジョ・エミリアの教育施設と小学校、小学校の併設幼児部、教育用資源・素材施設等の見学と実際に絵画の展示作業を現地スタッフらと行うことで、アート環境を調査・取材した。アトリエスタや教諭らに取材して、教育実践のスタート時におけるアプローチのポイントなどについて聞き取りを行った。またプロジェクト活動の実際をビデオで紹介してもらい、日頃のアートと他教科との融合性やスムーズなつながりについても取材を進めた。これらの調査については日本美術連合発表会(東洋大学)において発表している(2023年10月)。 国内の幼稚園の現場の教材提供や整備について英語教師らと環境や英語活動のスケジュールやカリキュラム等について定期的な会議を行い、教材や素材の提案と提供、英語活動に係る創造的なアプローチと活動の工夫について協議を進めていった。現場の英語教師らは素材を教室環境の中に配置し、活動時の提示のタイミングなどを考慮しながら学習スタートのアイディアを活動の中に創出し計画を進めている。 2022年12月に実施した小学校における実践を協力者らと成果をまとめ、福岡女子短期大学紀要第89号 2024年2月発行(査読あり)に掲載した。 また、研究計画に掲げていたオーストラリアの現地調査を実施した(2024年2月8日~15日)。州立の小学校の幼児部での第2言語の習得に係る取材と大学機関の研究者へのインタビューを実施し言語の取り巻く文化背景や自治体のとらえ方等、アメリカ合衆国の制度との違いを見出している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画からコロナ禍による調査の中止と延期のため初年度に予定していた先進校・先進園、海外調査を実施した。それまで現地調査と現場での教育実践については計画より遅れ気味であったが、2023年度においては取り戻しつつある。しかしながら報告と公開がまだ十分ではないと判断し、「やや遅れている」を選択した。2020年度から始まり続いたコロナ禍であるが2023年5月において5類に移行し、教育現場や施設への訪問が以前よりも調整しやすい状況となってきた。こうした中で得た情報を分析しつつ最終年度は成果と課題を広く発信したい。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は前年度までの調査や実践をもとに国内・海外の協力者らと研究内容をまとめていく予定である。これまでの海外調査に関する分析や比較を行い、日本国内での動向、可能性についても述べたいと考えている。具体的には研究代表者が所属する学会での発表や教育現場や社会に向けて公開する事を予定している。
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Causes of Carryover |
今年度はコロナ禍で中止していた当初の計画の2年分の調査と分析を進めたが一部公開予定の報告が間に合わず、研究を次年度まで延長することにした。 次年度は現場での環境整備を含めた継続観察と成果の発信に関わる費用とする。また、研究をまとめるための新しい関連書籍の購入、印刷費・通信費などにも使用予定である。
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