2022 Fiscal Year Research-status Report
非英語圏大学EMI(英語を媒介とする授業)実態調査とELF視点からの言語政策提言
Project/Area Number |
21K00796
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
飯野 公一 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (50296399)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | EMI / ELF / 言語政策 / 英語教育 / 非英語圏 / 共通語としての英語 / 社会言語学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題研究は17K03028(課題番号)に続く研究内容を扱うものである。本研究の目的は、アジア非英語圏(日本を含む)で増加しつつあるEMI(English Medium-Instruction、英語を媒介とする授業)に焦点をあて、(1)日本人学生と外国人学生の英語および現地語の言語習得やコミュニケーション活動の実態を把握し、また(2)EMIプログラム卒業生への調査を実施することによって、仕事で求められている言語使用とカリキュラムとの連関を分析し、ELFの視点から言語教育への政策提言を行うことである。本年度についても、前半はコロナ禍の影響によりフィールドワークが制限され、その代替手段としてZoom等を利用したオンラインでのインタビュー、学会発表等を行った。年度後半には一部渡航制限が緩和され、タイ、シンガポールにおいて現地調査、インタビュー調査等が可能となった。この間、昨年度収録した録音 データの文字化、ディスコース分析、録画データのコンテント分析に加え、過去のデータの整理、分析も行った。本研究に関連する出版物として、Language Policy and Planning in Asia Vol. 1, Vol. 2, Vol. 3, Vol.4 (eds. Satoshi Miyazaki and Masakazu Iino, SAGE Publishing)を刊行、また、学会発表に関して、SS (Sociolinguistic Symposium)24,ELF13(Taiwan)、The 4th & 5th ELF SIG International Workshops等で研究発表を行った。なお、本課題研究は、科研(基盤(B)、研究代表者村田久美子)と関連を持ち実施された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響により、海外渡航、国内移動等が制限されたため、予定していた国内外でのフィールドワーク、データ収集の実施がキャンセルまたは延期された。また、参加予定の海外学会もオンラインでの開催となった。年度後半には制限が一部緩和されたため、タイ、シンガポールでの現地調査、インタビュー調査等が可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍の影響は解消しつつあるが、今後もZoom等を利用したオンラインでのインタビュー調査等を継続し、海外学会、国内研究会等についてはオンラインで参加を併用する予定である。このような状況下、過去に収集したデータおよび今後海外で新規に入手するデータを分析し、研究結果をまとめ、発表するよう計画を修正する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響により、海外学会参加がオンライン開催されたため。本年度については、渡航規制の緩和状況により、海外出張(学会発表、現地フィールドワーク等)に使用する予定である。
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