2023 Fiscal Year Research-status Report
意思決定の結果が多属性、多期間におよぶ場合の選好の特徴付けとその検証
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21K01393
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
藤井 陽一朗 明治大学, 商学部, 専任准教授 (80635376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 恒 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 教授 (80418649)
尾崎 祐介 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (80511302) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 多属性後悔理論 / 選好推定 / 公理系 / 実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、意思決定の結果が多属性および多期間にわたって表現される場合の選好表現と選好の測定をおこなうものである。意思決定にともない、実際に得られた結果と選択をせずに失われた結果を事後的に比較し、失われた結果が実際に得られた結果よりものぞましい場合に意思決定者は後悔を感じるとする。 本研究課題はおおむね順調に進捗しており、すでに国際ジャーナルにも論文が掲載されるに至っている。具体的には、期待効用理論を一般化した、後悔理論を結果が複数属性であらわされる多属性の後悔理論に拡張し、その選好表現に必要となる公理系を明らかにしている。これに加えて、被験者を使った実験を実施し、選好を測定している。この結果、属性によって選好が異なること、フレーミングと呼ばれる意思決定者が実験中に「利得」と感じる表現と「損失」と感じる表現により選好が逆転する現象が確認されている。 上記の研究成果に加えて、複数の論文が国際ジャーナルの査読を受けている状況にある。また、必要に応じて追加的な実験を実施して投稿中の論文の改訂作業をおこなう予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は、意思決定の結果が多属性および多期間にわたって表現される場合の選好表現と選好の測定をおこなうものである。意思決定の基準となる後悔理論について、より一般化した多属性後悔理論の公理系ならびに実験による選好推定をおこなっており、この結果をまとめたものが国際ジャーナルにも論文が掲載されるに至っている。しかし、現在もいくつかの論文が査読を受けている段階にあることから、研究期間の延長を申請するものである。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は、本研究課題に関連する複数の論文が国際ジャーナルの査読を受けている段階にある。これらの査読結果を待って、必要に応じて再投稿や加筆修正をおこない、国際ジャーナルへの掲載を目指す。
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