2023 Fiscal Year Research-status Report
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21K01607
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
北浦 貴士 明治学院大学, 経済学部, 教授 (00633489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 昌良 東京都立大学, 経営学研究科, 教授 (70237832)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 発起人 / ネットワーク / 渋沢栄一 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、渋沢栄一をはじめとする戦前日本の企業家たち(発起人でもあった)が、ビジネス上の貢献と会計上の貢献について、分析及び考察を加えた。分析及び考察にあたっては、企業家が関係した企業の社史や企業家自身の日記、自叙伝、講演録を用いた。また、必要に応じて、先行研究にもなる企業家に関する伝記を使用した。 渋沢栄一を事例にした場合、渋沢青淵記念財団竜門会が編纂者となり、渋沢栄一伝記資料刊行会が発行者となって、1955年に出版された『渋沢栄一伝記資料』が存在している。そこでは、渋沢栄一が話した講演の内容が記載されている。また、渋沢栄一が関与した第一国立銀行や第一銀行に関する経営資料も掲載されている。渋沢栄一については、数多くの伝記が出版されている。例えば、PHP経営叢書「日本の企業家」シリーズにおいて、宮本又郎編著『渋沢栄一:日本近代の扉を開いた財界リーダー』が2016年に出版されている。 2023年度には、公開された研究成果を発表できなかったが、分析及び考察を加えた結果として、企業家同士で、直接的な関係性や別の人物を介した間接的な関係性が見られたことが明らかになった。その関係性もついても、良好的なものもあれば、必ずしもそうではないものもあった。このような企業家同士の関係性及びネットワークが、時として、ビジネスの成功や会計システムの発展に寄与していたと思われる。今後は、この点について、さらなる分析を加える必要性を感じた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナでの影響もあり、史料の収集や分析及び考察について、一部遅れが生じている。そのため、研究期間を1年間延長することにした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、引き続き、渋沢栄一などの戦前日本の企業家たちのビジネス上及び会計上の役割について、分析及び考察を加えていくことを予定している。研究成果については、今年度中に書籍の出版を目指す。
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Causes of Carryover |
2023年度は、研究が予定された以上に進まなかった。そのため、次年度使用額が生じた。
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