2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a quantitative management system by structuring project's influencing factors
Project/Area Number |
21K01670
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 賢一 東北大学, 経済学研究科, 教授 (30262306)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 哲夫 駒澤大学, 経営学部, 教授 (20262305)
横田 明紀 立命館大学, 経営学部, 教授 (30442015)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | プロジェクト・マネジメント / リスク管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、リスク駆動型アプローチによって既存のプロジェクト計画手法をより実務に即した型で再構成することである。主な目的は、1) リスク要因の構造的な把握および2) プロジェクト計画モデルを構築の2つの目標を設定した。この目標の実現にあたっては、(a) プロジェクトの実データの収集と統計的な分析、(b) 得られた分析結果に基づくプロジェクトのリスクを表現する確率モデルの構築、(c) それと整合的なプロジェクト計画モデルの作成と解法の開発、および(d) モデルを実務的観点からの検証、という段階を設定した。本研究においては、2つの企業から提供を受けた実際のプロジェクトデータに対して、潜在クラスモデルとベイジアンネットワークモデルの2つのアプローチによるリスク構造の解析を行った。前者によって遅延に影響を与える要因をプロジェクトのグループ別に識別することが可能になった。後者の手法に関しては、観測データの不足に起因する推定値の不安定性をデータ拡張によって改善する手法を取り入れるなどの工夫を行い、個別のリスク要因間の影響を定量的かつ安定的にに評価することに成功した。実データによる検証では、本リスク評価モデルが人間による経験的な評価を上回る可能性が示唆された。後者のアプローチによる個別要因の全体リスクへの影響評価を組み込むことで、リスク要因に対する介入を明示的に操作するプロジェクト計画問題を開発した。本モデルは、リスク要因の状態を介入によって変更することができるという想定のもと、動的にリスク要因の状態を操作しながら全体リスクをコントロールする最適化問題として表現され、混合整数計画問題として定式化される。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画を構成する(a)〜(d)の段階のうち、(d)に関しては若干の課題が残っているものの、概ね各段階において一定の成果を得ている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究に関しては、本研究で開発したリスク計画モデルの計算効率の改善および有効性の検証を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
研究期間中発生したコロナ禍により、国内・国外の学会報告に関する計画の変更を余儀なくされた。 主として、学会報告を中心に旅費として使用する予定である。
|
Research Products
(2 results)