2021 Fiscal Year Research-status Report
戦後初期の学校と地域の連携構想とその受容 ー高校と地域の互恵関係構築に着目して
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21K02236
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
日永 龍彦 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (60253374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石渡 尊子 桜美林大学, 健康福祉学群, 教授 (40439055)
加藤 竜哉 桜の聖母短期大学, その他部局等, 教授(移行) (70624542)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 戦後教育改革 / 職業教育 / 高校教育 / 教育課程経営 / 開かれた学校づくり |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度から本研究課題に取り組むにあたり資料調査活動を積極的に展開予定であったが、COVID-19感染拡大の影響が複数回にわたって深刻化したため、公共機関の利用制限などが 行われた。しかしながら、感染収束の時期をみはからうとともに研究分担者と連携することによって、奈良県、静岡県、長野県、岡山県、香川県、沖縄県の教育研究所(教育センター)の資料室や公立図書館・公文書館等において、戦後初期の中等教育研究集会の報告書や実験学校・研究指定校の実践報告書・周年記念史誌、所轄庁として関連する教育委員会の刊行物等を一定程度収集することができた。また、研究分担者との研究会も資料調査機会にあわせて1度実施し、具体的な研究活動の展開方法等について方針の確認や意見交換を行なった。 これらの収集した資料をもとに、2021年10月開催の日本教育行政学会第56回大会自由研究発表において「『地域とともにある学校づくり』の原構想ー戦後教育改革期の高校職業教育に着目して」と題する口頭発表を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で示したように、COVID-19の周期的な感染拡大の間隙を活用して今年度も一定程度の資料収集を行い、口頭発表を行うことができた。とりわけ、全国8カ所で開催された中等教育研究集会の報告書の約半数を入手し、占領側(CI&E)担当官の指導内容の具体をある程度確認することができたことは次年度以降の研究の方向性を具体化する上で有効に働いたと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
1951年の産業教育振興法の設置や高度経済成長期における産業構造の変化により、職業教育と高校を支える地域のあり方が大きく変化したことが本研究課題が対象とすべき取り組みに影響をあたえていることが判明した。実践記録においては、時期を絞った資料収集を進めるとともに、あらためてGHQ/SCAP Recordsに含まれるCI&E職業教育担当官による各種文書の精査が必要と考えられる。
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Causes of Carryover |
COVID-19の感染再拡大時期が長引いたため資料調査を実施できた地域が限られたことで次年度使用額が生じた。次年度はより計画的かつ集中的に資料調査にあたることを予定している。
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Research Products
(1 results)