2021 Fiscal Year Research-status Report
新型コロナウイルス感染症の流行がワクチン忌避保護者に与えた影響について
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21K02345
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Research Institution | Nishikyushu University |
Principal Investigator |
横尾 美智代 西九州大学, 健康栄養学部, 教授 (00336158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 由美子 福岡大学, 医学部, 教授 (20353170)
早島 理 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (60108272)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Vaccine hesitancy / 予防接種 / 行動変容 / 感染症 / リスクコミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は育児方針を理由として我が子へのワクチン投与を行わずに子育てを行っているVaccine hesitancy(ワクチン忌避)の保護者が今般の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により、感染拡大を防御する目的で実施されている学校現場での対策(休校や学級閉鎖、修学旅行等の行事中止、長期に渡る行動制限等)の経験や、新型コロナウイルスワクチンを求める世論の高まり等を通して、ワクチンに対する意識がどのように変化したか、意識変容や行動変容を促した要因、あるいは影響しなかった要因等を明らかにすることである。過去の研究においてインフォーマントとして協力を得ていた保護者(予防接種法による定期予防接種を行わず子育てを行った経験を持つ保護者)にコンタクトを取り、本調査の概要について説明し調査協力の内諾を得た。しかしながら、その直後から調査対象者の居住地域で市中感染が拡大し、事前の打ち合わせ等が延期になった。非常にセンシティブな内容であるため、オンラインを用いたインタビューには適さない。現在は感染が落ち着き、対面による調査が可能となることを待つ状態である。一方、過去の調査で「自児のワクチン接種に不安がある」と回答していた保護者(55名)に対して、今回の新型コロナウイルス感染症の流行と、感染症対策についてインタビュー調査および質問紙調査を実施するため、共同研究者とともに準備を進めている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大のタイミングにより、令和3年度に実施予定であった対面調査の実施を延期せざるを得ない状況が続いたため、研究計画がやや遅延している。しかしながら、令和4年度実施予定の対面以外の研究(リテラチャーレビュー)を令和3年度に前倒しで開始した。令和4年度中に挽回の見込みがある。
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Strategy for Future Research Activity |
19名のVaccine hesitancy(ワクチン忌避)の保護者との対面調査(令和3年度に実施予定であった調査)を令和4年度に実施予定である。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大等による遅延が危ぶまれるため、一部保護者の方についてはリモートでの聞き取りができないか検討し、コロナ渦が続いても調査が継続できるよう検討する。
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Causes of Carryover |
令和3年度、対面によるインタビュー調査のために準備していた旅費が、調査延期のために未使用であることから予算に余剰が生じた。この分については令和4年度に実施予定の調査において執行予定である。
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