2022 Fiscal Year Research-status Report
義務教育期間をつなぐ造形活動メソッドを造形要素の観点から開発する
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21K02555
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
松久 公嗣 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (00380379)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Reggio Emilia / 造形要素 / 表現領域 / 図画工作 / 美術 / REMIDA / ATELIER |
Outline of Annual Research Achievements |
① 保幼小の造形活動について、連携するこども園と保育園の連携が強化できている。こども園のミーティングに保育園が参加し、それぞれの活動における造形要素の関連性を共有するとともに、「アトリエ」と「レミダ」の充実を目指して環境整備の在り方を協議した。 特に保育園での「レミダ」環境が想定以上に充実し、卒園者や近隣の親子を対象としたワークショップによって、より充実した環境整備を進めている。こども園にも同様の環境が整備できないか、予算面と敷地等の条件について保育園の前例を参考に検討を始めた。こども園においては、新任または経験年数の浅い教員の造形活動に関する実践スキルの向上が特筆に値する。「レッジョ活動」として定期的に実施する中で、経験者やアトリエリスタと協働するチーム作りが機能している。ミーティングにおける各教員の発言内容や支援に関する言葉かけについても、造形要素を交えた交流が顕著で、分かりやすい造形要素を繰り返し使用して解説したり、活動やドキュメンテーションづくりの各場面で実践的に活用している効果といえる。 ② Reggio Emiliaとの交流作品展は、イタリア展を5月に、日本展を2022年12月17日~2023年1月9日に開催した。また、これまでの交流成果をまとめた展覧会を2023年5月にReggio EmiliaのCentro Internazionale Loris Malaguzziにおいて開催することが決まった。 これに合わせてReggio Emiliaでの現地調査等を2023年度に変更したが、より多くの関係者との協議を計画することができるようになった。また、連携保育園のアトリエリスタもこの展覧会と「レッジョ・ナラ」の現地企画における研修と重ねてReggio Emiliaを訪問することが決まっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの交流作品展の成果を含めてReggio Emiliaで特別展が開催される。会場はReggio Emilia Approachに関する重要拠点となるCentro Internazionale Loris Malaguzziに設定され、多くの研究者の目に触れることとなる。また、開催日程は世界的に研究者らが集まる「レッジョ・ナラ」の期間に重なっており、鑑賞者の増加も見込まれる。 連携するこども園では、経験の浅い教員の実践力の向上が顕著で、園長やその他のべテラン教員からも、本研究の成果であると評価されている。 保育園においては「レミダ」の環境整備が著しく、さらに福岡と熊本という二園の距離的デメリットを越えて、情報共有と連携体制の強化を図ることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
想定外の効果や連携が達成できていることから、計画当初のメソッドの内容を修正して、各園の特徴やチーム(組織)作りに関する項目も追加して作成を試みる。 小学校へのつながりについて図画工作科に関する活動を中心に造形要素のつながりを確認する。 また、各地域の現職教員研修会においても、造形要素の観点から解説を加え意見を求める。
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Causes of Carryover |
当初計画していたReggio Emiliaの現地調査について、より充実した内容の展覧会を2023年5月に実施することが決まり、2022年秋~冬の予定を2023年度に変更した。より多くの関係者、研究者と交流し意見を求めることができることから、現地への渡航費に加え、同時通訳等の費用を見越して、その費用を次年度使用することとした。
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