2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21K02632
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
廣森 聡仁 大阪大学, サイバーメディアセンター, 准教授 (90506544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 麻友美 大阪大学, グローバルイニシアティブ機構, 准教授 (10791733)
川嶋 太津夫 大阪大学, スチューデント・ライフサイクルサポートセンター, 特任教授(常勤) (20177679)
和嶋 雄一郎 名古屋大学, 教育基盤連携本部, 特任准教授 (20572093)
岡嶋 裕子 京都先端科学大学, 経済経営学部, 准教授 (50761649)
藤井 翔太 大阪大学, 社会ソリューションイニシアティブ, 准教授 (80738964)
松村 悠子 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 特任助教(常勤) (80832063)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 大学経営 / 研究活動分析 / 教育活動分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず,日本の大学におけるIRの深化フェーズと,それに関わる資源配分について取りまとめた.日本の大学の約半数において,IR業務の重要性が高まっているにもかかわらず,中小規模の大学ではデータ基盤に関わるコスト増加が問題となっている.大学毎で,IR活用の文化と理解度が異なるため,それに応じたシステムや人員の配置を示し, IR活用及びIRの深化フェーズに合わせ,効果的かつ効率的なIRの適用方針を取りまとめた また,日本の国立大学大学院生の認識と経験を対象とした調査を実施し,学術的サポートや財政的支援に関する認識の違いを明らかにし,教育機関がこれらの課題にどのように対応すべきかを取りまとめた.人文社会科学の学生は,学術資源と財政支援が理工学の学生に比べて低いと感じ,プロフェッショナルな問題や精神的な問題に直面することが多く,将来の職を見つけることに対して大きな心配を抱えている一方,理工学の学生は,研究方法の適用,研究成果の共有,科学研究の整合性と再現性のベストプラクティスの追求,他の研究者やスタッフとの協力、研究プロジェクトの管理において経験を重ねていることが示された. 持続可能かつ革新的な大学運営の事例として,三大学が合併して設立された,フィンランドのアアルト大学を対象とし、教育と研究の学際的な推進について分析した.2009年と2018年に実施された研究・芸術活動のアセスメントに基づき,学部の組織再編や研究戦略の策定を目的とし,特に,アアルト大学における研究卓越性を世界的に示す一因となった,ネットワーキング・プラットフォームを重点的に分析し,大学の研究力を評価した.このプラットフォームは,サステイナビリティ,クリエイティビティの醸成を目的とし,内外の学際的なコラボレーションを支援しており,他の教育機関にとっても参考になるもので,持続可能で革新的な大学運営に資するものであることを示した.
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