2021 Fiscal Year Research-status Report
Empirical comparative research into the professional expertise and professional development of international office staff at universities
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21K02648
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡部 留美 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (90397787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋庭 裕子 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 講師 (10313826)
坂本 友香 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 特任准教授 (30814230)
米澤 由香子 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (60597764)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 大学職員 / 国際教育交流 / キャリア形成 / 職能開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、以下のことを行なった。 1)「専門性」、「資質・能力」、「ロールモデル」、「組織論」等のキーワードをもとに、先行研究論文、参考図書の購入を行なった。大学職員論や国際教育交流論だけでなく、社会教育学、日本語教育学、など関連分野の文献についても参考とした。2)日本の大学における国際教育交流関係の事務職員の公募文書のデータ約半年分を収集し、職務内容、求められる専門性などについて分析を行なった。その結果、必要とされる知識や経験には国際教育交流分野に留まらず、大学職員や社会人として基本的に必要な素養も必要とされていることが示唆された。3)研究協力者として、竹内上人氏(McKEN Group 代表取締役)に研究メンバーに迎え、民間企業の人事や労務、キャリア形成について、助言をいただいた。4)スタッフの職能開発の一つの方策として、EQ(情動指数)が重要であるという認識を持ち、EQ研修を受講し、アナリストとしての資格を取得した。今後、研修等に使用していく予定である。5)オンラインでのインタビューに同意を得た協力者に対し、インタビューを行い、データ収集を行なった。その後、インタビューデータの書き起こしを行い、スクリプトを完成させた。6)米国の複数の大学のスタッフ数名に対し、インタビューを実施した。前年度まで収集したデータと併せて分析を行なった。結果については、令和4年度に学会発表を行う予定である。7)研究代表者が所属する大学において、国際教育交流部署に勤務する教職員を対象とした情報交換会を2回開催した。「留学生のメンタルヘルス、ハラスメント」、「国際共修授業」をテーマとし、専門家による講義とグループワークを行った。今後の研修講義作成の参考とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度はコロナ禍2年目となったが、感染拡大状況によって、出張の可否がその都度変更になったことから、データ収集のための出張計画を立てることは容易ではなかった。研究分担者とは、オンラインでミーティングを複数回実施し、それぞれの研究の進捗状況やデータ分析について議論を行った。大学組織の問題だけに留まらず、広く、人事やキャリア関係の知見を得る必要があると考え、年度中盤から研究協力者として、竹内上人氏(McKEN Group 代表取締役)に研究メンバーに加わっていただいた。民間企業の人事や労務、キャリア形成について、助言をいただきながら、新たな研究の視点やアイディアを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画は、以下のとおりである。 1)専門性、資質・能力、EQなどのキーワードをもとに、多様な研究分野から先行研究を引き続き収集・分析し、本研究推進のための参考とする。2)これまで収集したインタビューデータ、公募文書分析結果、先行研究などをもとに、量的データ収集のためのアンケート質問項目を検討する。3)スタッフを雇用する管理責任者に対する聞き取り調査(予備調査)を行ない、インタビューデータの質問項目とする。4)これまで収集したデータの分析を行い、各学会にて発表や論文作成を行なう。5)職能開発手法について検討を行なうための、予備的調査(個人研修)を研究協力者の協力を得ながら行なう。その際、事前、事後にインタビューを行なったり、協力者に簡単なサポートを提出してもらうなど、研修の効果について測定を行えるようにデータの収集を行なう。 以上、引き続き、先行研究や関連分野の文献を収集しながら、データ収集及び分析を行ない、結果報告としてまとめていく。最終的に、スタッフがキャリア形成を行なっていく過程を描き出すこと、大学の国際教育交流分野に職を求める人材が適当なポジションに雇用される仕組みを作り出すこと、スタッフを採用する側の必要な採用過程(どのような視点を持つべきか)、などについて提示することが目的である。
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Causes of Carryover |
COVID-19により、計画していた国内・海外出張ができなかったため、次年度使用額が生じた。令和4年度は、出張も可能となる可能性が高いため、国内出張(データ収集や学会での発表)の他、データ分析・整理のための人件費、関係書籍、等に使用する予定である。
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Research Products
(5 results)