2021 Fiscal Year Research-status Report
在学中にライフイベントを経験する医学生に対する学業の継続支援に関する調査
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21K02651
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
岸 美紀子 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (90396630)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 医学生のライフイベント / 学業の継続支援 / キャリア支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、医学生が学生時代に経験するライフイベントに焦点をあて、①国内外の研究にもとづくレビュー調査を行い、ライフイベント時の学業継続に関する促進要因と阻害要因を明らかにすること、②学生時代に結婚・妊娠・出産を経験した医学生を対象とした調査により、ライフイベント経験前後において心理状態やストレス要因がどのように変化したか明らかにすること、及びその際の学業継続に必要な支援とその適切な提供時期を明らかにすることを目的としている。本年度の研究実績の概要は次のとおりである。 (1)ライフイベント時の学業継続に関する促進要因と阻害要因に関するシステマティックレビュー:特に4年制大学を卒業してから医学部に進学する教育体系を持つ国では医学生時代にライフイベントを経験する学生が多いと考えられるため、そのような国を対象としてライフイベントが医学生の学業継続に与える影響について研究した論文を探索した。しかしながら対象となる論文の数が少なかったため、医療系学生に対象を広げて調査を継続している。 (2)学生時代に結婚・妊娠・出産を経験した医学生を対象としたインタビュー調査:(1)で得られた結果を基に質問項目をデザインし、インタビューガイドを作成予定である。インタビュー調査の準備として直近の3年間に妊娠、出産を経験した学生のうち当教室に相談に来た学生に当研究の主旨を説明し、質問票完成後に改めて研究参加を依頼するための説明の場を設けることとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)ライフイベント時の学業継続に関する促進要因と阻害要因に関するシステマティックレビュー:ライフイベントが医学生の学業継続に与える影響について研究した論文を探索した。医学生を対象とした論文の数が少なかったため、医療系学生に対象を広げて調査を継続している。 (2)学生時代に結婚・妊娠・出産を経験した医学生を対象としたインタビュー調査:2019年度、2020年度、2021年度に妊娠、出産を経験した学生のうち当教室に相談に来た学生に当研究の主旨を説明し、質問票完成後に改めて研究参加を依頼するための説明の場を設けることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)ライフイベント時の学業継続に関する促進要因と阻害要因に関するシステマティックレビュー:医学生だけでなく医療系学生に対象を広げて調査を継続し、促進要因と阻害要因を基に質問項目をデザインする。(2)学生時代に結婚・妊娠・出産を経験した医学生を対象としたインタビュー調査:(1)の結果を基にインタビューガイドを作成し、対象学生へのインタビューを実施する。もしも(1)の調査結果からは十分な情報を得られなかった場合には、対象学生のうち数名に自由形式のインタビューを実施し、今後のインタビュー項目を構成する。
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Causes of Carryover |
本研究の最初のステップである文献調査を進めているが、学生へのインタビューフォームを作成するために十分な情報が得られていない状況である。対象となる文献を広げて調査を継続しているが、実際のインタビューが未実施であるため、謝礼等インタビューに必要な経費が次年度使用額となった。
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