2022 Fiscal Year Research-status Report
初等中等教育におけるEdTech活用を推進する教員養成システムの開発
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21K02743
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
永田 智子 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (10283920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 久恵 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (00314518)
徳島 祐彌 盛岡大学, 文学部, 助教 (00819443)
奥村 好美 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (30758991)
阪上 弘彬 千葉大学, 教育学部, 准教授 (30791272)
森廣 浩一郎 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (40263412)
森山 潤 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (40303482)
小川 修史 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (90508459)
清水 優菜 兵庫教育大学, その他部局等, 助教 (40910237)
山下 義史 兵庫教育大学, その他部局等, 特命助教 (60910205)
澤山 郁夫 兵庫教育大学, その他部局等, 准教授 (10806194)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | eポートフォリオ / デジタル教科書 / ICT活用指導力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,①eポートフォリオシステムの開発,②学習者用デジタル教科書の活用モデルの開発,③eポートフォリオやデジタル教科書の活用を含め教師のICT活用指導力を育成するための教員養成プログラムの開発,①~③を包括して初等中等教育におけるEdTech活用を推進する教員養成システムとして研究を行う.これらの推進のため,4つのチームごとに研究を進めており,2年目(2022年度)は,以下のことを行った. 初等中等教育授業実践・効果検証チームは,小学校の児童のタイピング能力調査を実施した.2~6年すべての学年においてタイピング速度は手書き速度を上回らないことなどを明らかにした.調査結果は日本教育工学会 2023 年春季全国大会で「小学生における手書きとタイピング速度の実態」というタイトルで発表した. eポートフォリオ(EP)システム開発チームが開発した仕様に基づき,(株)アルベッジの協力によりeポートフォリオシステムを実装した. デジタル教科書(DT)活用モデル開発チームは,学習者用デジタル教科書に関する調査結果を詳細に分析した.その結果を「学習者用デジタル教科書の活用に対する懸念と研修希望の関連性に基づく小・中学校教員の類型化―研修開発に向けた実態把握-」という論文にまとめ,日本教育情報学会に投稿し,採択された. 教員養成EdTech(ET)プログラム開発チームが,学部生のタイピング能力の実態調査を行った.調査結果は,日本教育工学会 2023 年春季全国大会で「学生における手書きとタイピング速度の実態」というタイトルで発表した.また一部教科教育法の授業および教職大学院の授業でデジタル教科書に関する授業を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
eポートフォリオについては1年遅れであるが実装まではできた.しかし実装が遅れたため試行実践を行うには至らなかった.デジタル教科書(DT)活用については,デジタル教科書(DT)活用チームが,協力校で学習者用デジタル教科書を活用する授業を行う予定であったが,コロナ禍による学校現場での混乱と活用予定教員の異動等により,実践を通した評価はできなかった.その代わり,1年目の調査データを詳細に分析し,論文採択にまで至ることができた.初等中等教育授業実践・検証チームは,1年目にできなかった小学校児童への実態調査を行うことができ,その分析結果を学会で発表することができた.教員養成EdTech(ET)プログラム開発チームは,1年目に実施できなかった調査を実施し,学会発表まで行うことができた。また一部授業で実施をすることができた. 以上を総合すると,進んでいるところと遅れているところがあるため,やや遅れている,と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
大学での取り組みはおおむね予定通り進めるが,協力予定であった小中学校はコロナ禍や教員の移動等により当初予定していた実践や評価が難しくなってきた。ひき続き小中学校での試行実践の協力を依頼するが,教育倫理上の問題があり強制はできない.協力が得られなかった場合に備えて,代替手段も検討する。
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Causes of Carryover |
最も未使用額が多かったのは「旅費」である.学会がオンラインで開催されることが増え,当初想定していたよりも成果発表のための旅費の使用が少なかったことによる.最終年度は対面での学会開催も増える見込みであることから,使用する計画である.
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Research Products
(3 results)