2021 Fiscal Year Research-status Report
正課授業におけるグローバルPBL実践のための教育システムの開発および実践
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21K02755
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
松本 美之 金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (60727957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹俣 一也 金沢工業大学, 教育支援機構, 教授 (50167491)
南出 章幸 国際高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (20259849)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 工学教育 / PBL |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、学部低学年を対象とした工学設計活動を海外の大学等と協働または中間成果物共有の活動形態で実施し、そのプロジェクト活動を通して国際的な問題が俯瞰でき、さらに適正技術の思想を持ってユニバーサルデザインができる人材を育成するプログラムを検討していく。 これまで申請者らが学部低学年および高専教育用に進めてきた工学設計教育プログラムを基に、ユニバーサル系のデザインプロジェクトの教育プログラム、海外の大学等から学生の参画を想定したプロジェクトにおいて遠隔からアイデアを伝えるシステムの基盤の構築、また初期のアイデアなどの中間成果物に対する製作支援用の教材について検討する。 当該年度はユニバーサルデザインに関する共通テーマについて、さらにそれらのプロジェクトを円滑に進めるための支援教材などについて調査した。この調査からプロジェクトに対する支援教材として「自分の考えをイラストで伝える教材」の必要性を見出した。教材の形態としてはスマートフォンを媒体として利用できるマイクロラーニング型のものが利用に向いているのではないかという感触を得ている。また、遠隔からアイデアを伝えるシステムの基盤を構築した。これは遠隔交流に対して共通するロボットフィールドにおいて個々の考えを伝えていく方法を提案するものである。ロボットフィールドが問題解決シートの役割を持っており、そこで見出した解をロボットの動きとして表現していく。問題解決シートの難易度を工夫することで利用対象学年を操作できるので、今年度はこの問題解決シートの表現法について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プロジェクト活動の中で自分の考えをイラストで表現できるように参考となる動画を制作している。また、遠隔からアイデアを伝えるシステムの基盤が順調に構築されており、その活用について十分に検討できている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定どおりに推進する。次年度は前年度に引き続き、ユニバーサルデザインに関する共通テーマについて調査する。また、今年度試作した「自分の考えをイラストで伝える教材」を発展させる。さらにこれらを活用した国内外のプロジェクト協力校との直接または間接プロジェクト交流方式を検討する。 構築した遠隔からアイデアを伝えるシステムの発展を検討する。遠隔交流に適したロボットフィールドについて検証実験を通して検討していく。このシステムを学生が活用してどのようなプロジェクトを進めていくことができるかについても検討する。プロジェクトを促進するためのシステムについてIoTを工夫することで発展させていくことができないかを考慮しながらプロジェクトを促進するコミュニケーション手法やシステム等について検討する。
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Causes of Carryover |
今年度は新型コロナ禍であったため、研究調査については研究代表者および2名の研究分担者が所属するそれぞれの教育機関の近郊地域において実施していた。次年度は今年度自粛していた調査を国外も視野に入れて積極的に実施していくため、当該助成金を次年度においてそれに当てていく。
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