2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of three-dimensional circuit deign learning system realizing visualization and alternative of actual experiences
Project/Area Number |
21K02917
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Research Institution | Oyama National College of Technology |
Principal Investigator |
大島 心平 小山工業高等専門学校, 電気電子創造工学科, 准教授 (60608230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽山 徹彩 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (00432138)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高周波回路 / 学習システム / 疑似試作実験 / 電磁界シミュレーション / e-learning |
Outline of Annual Research Achievements |
無線通信技術は社会の基盤技術である。一方、この分野の製品開発を支えるギガヘルツ帯の信号を扱える回路技術者の育成には、長い実地経験を必要とし、効果的な育成方法が未確立であった。この問題の解決を目指し、本研究では短期間で効果的に知識を習得できる3次元回路設計学習システムの開発に取り組んでいる。 コンテスト方式で実施できる実習については、複数の機能を複合した回路を設計課題とし、その特性および回路形状を審査基準とする方法で実施できる目途が立った。また、学習システムについては、学生実験への適用が可能なプトロタイプを開発できた。具体的には、1.0 mm × 0.5 mm形状の積層セラミックインダクタの3次元モデルについては、素子値が0.5 nH ~ 5.6 nHに対応した部品ライブラリが作製できた。また、積層セラミックコンデンサについても同様の検討を実施し、1.0 mm × 0.5 mm形状で、素子値が0.3 pF ~ 5.1 pFに対応した部品ライブラリを作製した。これらのライブラリではインダクタおよびキャパシタは各々の素子値の範囲で20種類以上のモデルが用意されているため、様々な設計を試みることが可能となる。なお、給電線の影響をディエンベディングして部品の3次元モデルの作製を実施することで各部品の周波数特性を高精度で再現することが可能となった。さらに、インダクタと伝送線路を活用したインピーダンス変成器を題材に、システムの検証を行い、基本動作を確認した。また、学習システムの操作方法を習得するための資料の作成を行うとともに、自学自習に適用可能な実習課題や補助実験の内容等を構築し、教育実践への適用のために必要な準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度はおおむね計画通りに進めることができた。具体的には、教育実践に適用可能な水準で学習システムのプロトタイプを作製することができた。また、教育実践に適用するための諸準備も実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に沿って、学習システムのプロトタイプを活用した学生実験を実施する。そして、その結果を踏まえて、実習内容の修正、学習システムの高速化・操作性の向上等を検討する。また、教育効果を高めるためのe-learning教材を作成する。さらに、手法の効果を検証するとともに、得られた研究成果をまとめて関連する研究会や大会等で発表する予定である。
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Causes of Carryover |
36260円が次年度に繰り越しになった。理由は、コロナウイルス感染症の影響で予定していた出張ができなかったことと、購入する物品の仕様を配分額に合わせて変更したことで計画時との差異が発生したためである。科研費申請時の申請額に対して配分額が減額されているため、繰り越し金は次年度の旅費の一部として使用する予定である。
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