2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K02967
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
高木 彩 千葉工業大学, 社会システム科学部, 教授 (30532395)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 萌芽技術 / 受容 / 価値観 / COVID-19 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、引き続き接触確認アプリ(COCOA)を対象技術として取り上げ、危機対処に資する萌芽技術の認知と受容において、価値観や世界観に関わる要因がどのように関連するのかを実証的するために2つの研究を実施した。 1つの目の研究では、価値観や世界観に関わる要因(文化的認知(個人主義、階層主義)、道徳基盤、穢れ忌避)を広く取り上げ、それらとCOCOAの認知(リスク認知、ベネフィット認知、性能への信頼感)と感情、受容態度との関連を探索的に検討した。その結果、文化的認知の要因との関連が認められ、個人主義的、階層主義的な人ほどCOCOAの受容しない態度をもつという関連があることを明らかにした。個人主義と技術の受容態度との関連は、先行研究の結果とも整合的であったが、階層主義と技術の受容態度との関連は、先行研究とは異なる結果であった。 2つの目の研究では、健康観察アプリを対象技術として取り上げ、回答者の文化的認知の傾向(個人主義)に整合的な技術説明文を提示した際に、対象技術の受容態度がより肯定的になるかを検討した。その結果、実験操作に失敗し、実験刺激(技術説明文)が研究者側の事前想定と異なる内容として回答者に評価されており、主たる従属変数(受容態度など)においても、予測を支持する結果は得られなかった。この結果を受けて、令和5年度に再度実験的検討を行えるように、実験操作の失敗原因の特定作業を行い、それを踏まえた実験刺激の再作成の作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
価値観や世界観に関連する要因と危機対処に関わる萌芽技術の認知と受容態度の関連を検討した上で、実験的な検討まで行うことができたため、概ね当初計画通りの実証研究を実施できたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度実施した実験研究においては、実験操作が失敗に終わったため、実験刺激(技術提示文)についての再検討を進めている。また、今年度の研究で用いた文化的認知尺度の短縮版に関しては、妥当性と信頼性の面で不安が残る結果となったため、今後の研究で用いる尺度の妥当性と信頼性についても、今後適宜改善することが必要と考えている。
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Causes of Carryover |
今年度の1つ目の研究成果は当初国際学会での発表を予定していたが、学会に参加することができなくなり国際学会での発表を見送ったため、残額が生じた。この次年度持ち越し分に関しては、次年度の学会参加費や実験実施等での使用を予定している。
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Research Products
(2 results)