2021 Fiscal Year Research-status Report
地域在住高齢者の主観的ウェルビーイングの維持・向上を目的としたアクションリサーチ
Project/Area Number |
21K03061
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
西 真理子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (70543601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 友里 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (30781231)
池内 朋子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (40773809)
清野 諭 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (50725827)
北村 明彦 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (80450922)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 地域在住高齢者 / 主観的ウェルビーイング / アクションリサーチ / 地域介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域在住高齢者における「主観的ウェルビーイング」の維持・向上を目指すアクションリサーチである。アクションの企画は、地域住民や自治体職員、研究者、その他専門職とともにアクション内容を検討し、研究者と自治体職員が主となってアクションを決定・実行する予定である。 研究初年度の令和3年度は、初めに研究対象地域候補であった自治体に研究協力の依頼をし、研究フィールドが決定した。次に、実行可能なアクションの企画・決定に際する材料(基礎資料)を準備するため、主観的ウェルビーイングの先行研究を収集し、さらに当該地域において過去に実施した調査データの再分析を行った。再分析の結果は資料としてまとめ、自治体職員に説明・共有した。しかしながら、新型コロナウィルス感染症の蔓延防止に伴う様々な状況により、実行可能なアクションを検討する会議の開催には至らなかった。 なお、既存の調査データの再分析は、当該地域において実施した郵送調査において、地域で展開されている健康関連事業(通いの場への参加等)に無関心だと想定された高齢者を対象に、2018年度に実施したインタビュー調査のデータである。分析結果は、地域で展開される健康関連事業に非参加または無関心な層に効果的にアプローチできるヒントが詰まったものであり、本研究のアクションを考えていく上で活用できる貴重な資料である。 本年度、検討会は開催できなかったが、既存の調査データの再分析によって抽出されたニーズの一部に即した内容のリーフレットと、「高齢期の豊かな心・ウェルビーイング」の普及・啓発を目的として出版されているリーフレットを配布した。リーフレットは、新型コロナウィルスのワクチン接種会場等、高齢者が集まる機会・場で配布した。また、広報にフレイル予防の情報を定期的に掲載することも決定し、その中で主観的ウェルビーイングの維持・向上に繋がる内容も発信していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究対象地域(自治体)の協力・快諾は得られたものの、新型コロナウィルスの感染防止、蔓延防止に伴う自治体職員の業務負担の拡大や、外出や密な状況をなるべく避けるといった観点から、研究開始当初に予定していた通りには研究計画が進まなかった。総合的・客観的にみて研究がやや遅れている状況だと判断されたため「やや遅れている」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症の動向を見た上で,今後の進め方を自治体と協議していく。また、また、広報にフレイル予防の情報を定期的に掲載することが決定しているため(第一回は4月号に掲載決定)、その中で主観的ウェルビーイングの維持・向上に繋がる内容も盛り込み発信を行う。このような新型コロナウィルス感染症の影響に左右されない、紙媒体でのアクションや動画、ネットを活用したアクション内容についても検討していく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染防止対策を踏まえ、検討会が開催できず、またアクションも一部しか遂行できなかったことから、次年度使用額が生じた。次年度は、検討会の開催とそれに続くアクションの実行およびアクションの一環として、地域在住高齢者向けのSWBプログラムを開発に研究費を使用する予定である。
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