2023 Fiscal Year Research-status Report
変形ドナルドソン・トーマス接続のモジュライ空間の性質の解明
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21K03231
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
河井 公大朗 大阪公立大学, 数学研究所, 特別研究員 (60728343)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 極小接続 / dDT接続 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、極小部分多様体の「ミラー」と思える極小接続の研究を行った。以前示した極小接続の単調性が成り立つための条件をより明確化した。そしてG2多様体のcalibrated部分多様体の「ミラー」であるG2-dDT接続に対して、より強い単調性公式を得た。 また極小接続の定義式の形式的な large radius limit がYang-Mills接続のそれになることを示し、それを用いて、計量が「十分大きい」ときに極小接続の存在を示した。そしてこれらをまとめて、2編の論文にしarXivに投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
単調性公式はコンパクト性定理、特にG2-dDT接続の数え上げのためには重要であり、G2-dDT接続に対してより強い結果を得ることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
極小接続は「ミラー」体積汎関数の臨界点として現れる。その第二変分公式を調べ、部分多様体の場合と比較する。 また近年、G2多様体のcalibrated(associative)部分多様体の例が、Joyceの構成したコンパクトG2多様体の中に構成された。G2-dDT接続は、associative部分多様体の「ミラー」であり、またassociative部分多様体と類似した性質を多く持つことから、類似の方法でG2-dDT接続の例の構成が可能ではと目論んでいる。
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Causes of Carryover |
研究期間の最初のころは感染症が流行していたので、それによる繰り越し分があったため。研究打ち合わせや、研究集会への参加等の出張を積極的に行うようにする。
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