2023 Fiscal Year Annual Research Report
Stabilization of natural motions embedded in chaotic responses of a multilink robot; Applications of bifurcation theory
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21K04109
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
上田 哲史 徳島大学, 情報センター, 教授 (00243733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
美井野 優 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 講師 (70845049)
伊藤 大輔 岐阜大学, 工学部, 助教 (90759250)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 分岐 / ロボット / ホモクリニック軌道 / 一次元不安定多様体 / 二次元安定多様体 |
Outline of Annual Research Achievements |
2リンクマニピュレータにおいて,前年度までに開発した計算アルゴリズムでは散逸が0ではない正の小さい値の場合,収束しないことが判明した.一方,Kahemanらが報告した論文 Saddle transport and chaos in the double pendulum, Nonlinear Dynamics, 2023 を精査すると,確かに2次元多様体が絡むホモクリニック軌道があることを確認した.しかし,当該論文は散逸の無い場合(ハミルトン系)においてそれら軌道の分類と存在のみ示しており,散逸が入った場合の検討は行われていない. そこで当該年度では問題を3次元非線形系をとりあげ,一次元不安定多様体を出発し,二次元安定多様体に乗って平衡点にもどる,いわゆるシルニコフ軌道について,昨年度までの計算アルゴリズムを適用して計算できるかどうかを確かめた.平衡点の二次元安定多様体に軌道が巻き込むとき,直交化された線形空間では,二次元多様体(平面)の任意のベクトルと,一次元不安定多様体が直交する(内積を取るとゼロとなる)条件で二点境界値問題を定式化した.3次元変形ローレンツ方程式のシルニコフ軌道が収束し,ホモクリニック軌道を与えるパラメータ値が計算できることを確認した. 当該補助事業期間以降についても,2リンクマニピュレータにおける,当初予想していなかったタイプのホモクリニック軌道も含め,大域的分岐現象を呈するパラメータ値の計算に関しては目処がついたと思われるため,継続して研究と発表を行う予定である.
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