2023 Fiscal Year Annual Research Report
地方都市のフリンジエリアにおける住宅団地再編のための計画論構築
Project/Area Number |
21K04412
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
菊地 吉信 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (30334808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 周平 福井大学, 学術研究院工学系部門, 講師 (50801106)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 住宅団地 / 地方都市 / フリンジエリア / 住環境 / アンケート |
Outline of Annual Research Achievements |
わが国では人口減少に伴い、都市を集約型の形態へ転換することが社会的な重要課題の一つとなっている。そのためには、多くの地方中小都市において市街化区域の周縁(フリンジ)エリアに供給され市街地拡張につながってきた住宅団地を、将来的に活用するのか縮減するのかという見極めが必要となる。なお、本研究における住宅団地とは、土地区画整理事業や開発許可制度等により住宅用地として造成・建設された一団の住宅団地を指す。 本研究は上記の問題意識のもと、中長期的な視点から、地方都市フリンジエリアに立地する住宅団地の実態を調査・検証するとともに、全国および諸外国におけるフリンジエリアの土地利用制御に関する取り組み事例を調査し、それを基に地方都市のフリンジエリアに立地する住宅団地の将来的な利用可能性を明らかにする。そしてそれにより、人口減少社会における集約型都市形態への転換に向けた計画論を提案する。 本研究は3カ年で行う計画であり、令和5年度はその3年目である。3年目の課題は、(1)フリンジエリア住宅団地の居住者による住環境評価、(2)研究成果のまとめ、の2項目である。(1)については、福井県福井市の住宅団地のうち、前年までの研究結果に基づき利便性評価結果および人口構成の異なる4団地を対象として居住者アンケートを実施した。(2)については、これまでの研究結果をまとめ学会投稿論文の準備を行った。 研究期間全体を通じ、福井県福井市を主な対象としてフリンジエリアに開発されてきた住宅団地の特徴を明らかにするとともに、将来的な人口収容力を推計し、さらに居住者アンケートを実施し主観的な住環境評価の実態を明らかにした。また実態分析と並行して、広域的な土地利用整序方策の参考とするため、海外の計画調整の仕組みについても調査を行った。以上により、当初設定した研究目的に対する十分な成果を得たものと考える。
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