2022 Fiscal Year Research-status Report
平和公園における建築とランドスケープデザインの記念表現の展開
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21K04460
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Research Institution | Hiroshima Jogakuin University |
Principal Investigator |
真木 利江 広島女学院大学, 人間生活学部, 教授 (60343620)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 沖縄平和祈念公園 / 長崎平和公園 / ランドスケープデザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は戦後を代表する建築家・造園家らによって構想され、現在に至るまで変化を続ける広島・長崎・沖縄の3つの平和公園を対象とし、設計に携わった建築家・造園家による平和記念と慰霊の表現について、それぞれの構想と実施、現在に至るまでの変遷の様相を明らかにし、戦後日本の建築とランドスケープデザインにおける記念表現の展開の様相を明らかにすることを目的としている。 2022年度は、沖縄平和祈念公園について、2021年度に投稿した「沖縄戦終結50周年の平和祈念公園におけるランドスケープデザイン」の発表を9月に行った。これは1990年代から現在に至るまでを対象として、設計競技および沖縄県による構想と実施の様相を明らかにしたものである。 また、長崎平和公園に関する現地調査を2022年5月と2023年3月に実施し、資料収集も継続的に行った。とくに公園成立の背景となる長崎国際文化都市建設法、長崎国際文化都市建設計画関連の資料を中心に収集し、当時の全体計画、各敷地での建築計画について分析を行った。これらにもとづき、2023年度日本建築学会大会学術講演梗概集(近畿)へ「長崎国際文化会館と平和の泉のランドスケープデザイン」の投稿を行った。これは、1950年代の佐藤武夫による長崎国際文化会館と、1960年代の武基雄による平和の泉の設計を、平和公園全体の中で位置づけ直すことを試みたものである。ともに平和公園の全体像が不明瞭な状態で計画されたが,両者とも周辺環境や地形,既存施設が持つ軸を顕在化するように設計が行われていた。また,中心的な外部空間として,周辺から隔離され水を中心とする外部空間を具体化していたことを指摘することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一身上の都合により、研究を実施することができない期間が生じた。そのため、予定していた沖縄平和祈念公園に関する研究の査読論文への投稿ができなかった。また、長崎に関する研究も、資料収集が予定より遅れている。以上により現在までの進捗状況は、やや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
沖縄平和祈念公園に関するこれまでの研究成果をまとめ直し、戦後から現在に至る変遷の様相と特徴を明らかにする論文として査読付き論文集への投稿を行う。並行して、長崎平和公園については現地調査と資料収集を継続的に実施する。とくに1990年代に開始された平和公園聖域化の議論と具体的な整備計画について資料を収集し、戦後から現在に至るランドスケープデザインの変遷の様相と特徴について分析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2022年度は、一身上の都合から研究を実施することができない期間があり、予定していた査読付き論文への投稿、翻訳論文の検討、予定していた現地調査と資料収集が十分に実施できなかった。2023年度に、これら2022年度に予定していた研究を実施する。
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Research Products
(2 results)