2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of innovative colorectal cancer prevention method by improving intestinal flora
Project/Area Number |
21K05353
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
松永 渉 兵庫医科大学, 共同利用研究施設, 助教 (20415300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 章暢 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70283885)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | TRAIL / 大腸菌 / 腸内フローラ |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、ヒトの腸内フローラには「お腹の調子を整える」以上に広範な機能を持つことが明らかとなり、腸内フローラの重要性は今や一つの臓器にも例えられている。しかし、健康食品の宣伝文句と違って、サプリメントで腸内フローに永続的な変化を起こすことは不可能に近い。一方、最近日本に紹介された糞便細菌叢移植(FMT)は、腸内フローラの改良に効果的だが、いわゆる「悪玉菌」も同時に導入されるために危険や不確定要素も多く、また不潔感から来る拒否感もあって普及度が低いのが実情である。本研究は、主に大腸がん予防の観点から、FMTに代わる効果的な腸内フローラ改善法を開発し、さらにより積極的な手段として、遺伝子操作した腸内細菌により腸内フローラを介したがん予防法の開発を目指していた。 昨年度は、外来の菌との区別が容易な乳酸菌を主なモデル細菌としてマウスに摂取させ、腸内フローラの改善効率を調べたところ、どのような方法でも単純な経口投与以上の導入効果はなく、特殊な方法を使う必要がないと結論した。 このため、昨年度は、外来菌の導入方法についての検討は止めて、もう一の目的である遺伝子操作した大腸菌による大腸がん予防法の開発に集中し、受容体(Death Receptor 4および5)を介してがん細胞にアポトーシスを引き起こすTNF関連アポトーシス誘導リガンド(TNF-related apoptosis-inducing ligand, TRAIL)を産生する大腸菌の開発した。また、TRAILは不溶性であるため、可溶性に修飾されたTRAILを産生する大腸菌も開発した。 しかしながら、TRAILが予想外の毒性を示したため、本年度はTRAIL以外のベクターの開発を行った。
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