2022 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of cell miniaturization under sulfur depletion-Relationship between cyclin degradation and autophagy-
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21K05363
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大塚 北斗 名古屋大学, 創薬科学研究科, 助教 (10632151)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | eclファミリー遺伝子 / ecl3+ / 栄養飢餓 / 経時寿命 / リン / 性分化 / 細胞周期 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画では、「硫黄枯渇下の細胞小型化の解析-サイクリン分解とオートファジーの関わり-」の題目のもと、硫黄飢餓条件における細胞小型化とサイクリンの関係について、その解析を行った。 特に今年度は、分裂酵母の硫黄飢餓下を含む栄養飢餓応答、栄養飢餓に対する細胞周期制御、栄養飢餓応答遺伝子であるecl family遺伝子らの解析を行った。特に、これまでecl family遺伝子のうち、ecl3遺伝子のみ、その発現機構がわからなかったが、今回、その発現機構を解明できた。また、酵母細胞の寿命についても、初めて分裂酵母の胞子の寿命を測定し、その結果、これまで知られている長生きの条件である窒素飢餓下の細胞以上に胞子細胞は長生きすることを報告した。 これらの結果やこれに付随する研究結果から導かれた研究は、以下の論文にまとめ、発表した。 1.Ohtsuka H et al. “Sporulation: A response to starvation in the fission yeast Schizosaccharomyces pombe .” MicrobiologyOpen. (2022). 2. Maruyama T et al. "Characterization of hexose transporter genes in the views of the chronological life span and glucose uptake in fission yeast." The Journal of general and applied microbiology. (2022). 3. Ohtsuka H et al. "The ecl family gene ecl3+ is induced by phosphate starvation and contributes to sexual differentiation in fission yeast. "Journal of Cell Sciense. (2023).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、分裂酵母の硫黄飢餓下を含む栄養飢餓応答、栄養飢餓に対する細胞周期制御、栄養飢餓応答遺伝子であるecl family遺伝子らの解析を行った。特に、これまでecl family遺伝子のうち、ecl3遺伝子のみ、その発現機構がわからなかったが、今回、その発現機構を解明できた。また、酵母細胞の寿命についても、初めて分裂酵母の胞子の寿命を測定し、その結果、これまで知られている長生きの条件である窒素飢餓下の細胞以上に胞子細胞は長生きすることを報告した。 これらの結果やこれに付随する研究結果から導かれた研究は、論文にまとめ、発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの解析で、寿命制御遺伝子ecl family 遺伝子がtarget of rapamycin complex 1 (TORC1)を抑制することで、栄養飢餓においてオートファジーを誘導することがわかっている。今回、硫黄飢餓と同様に、リン酸飢餓でもecl family 遺伝子がTORC1を抑制することがわかった。今後、Ecl1タンパク質らがどのようにしてTORC1を抑制しているのかを解析する。 また、Ecl1らの分子機構はまだ不明な部分が多いため、その解析も継続する。
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Causes of Carryover |
今年度は、想定していた仮説は概ね当たった。このため、うまくいかなかった際に想定していた複数の個別実験をする必要が無くなり、研究費の消費が想定より少なくて済んだ。 しかしながら、次年度以降も多くの試行錯誤に研究費が必要だと想定されるため、今年度使用しなかった費用は次年度以降の試行錯誤に充てられる。
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Research Products
(8 results)