2023 Fiscal Year Research-status Report
胎児期及び乳児期のオメガ3系脂肪酸は8歳のADHD様行動を改善するか
Project/Area Number |
21K05484
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Research Institution | Tohto University |
Principal Investigator |
安里 要 東都大学, 管理栄養学部, 助手 (40848149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川端 輝江 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (80190932)
仲井 邦彦 東海学園大学, スポーツ健康科学部, 教授 (00291336)
龍田 希 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 主任研究員 (40547709)
鈴木 吉也 東北大学, 医学系研究科, 教授 (30422116) [Withdrawn]
大田 千晴 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00733106)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 母乳 / オメガ3 / ADHD |
Outline of Annual Research Achievements |
小児の注意欠如・多動症(ADHD)の症例は増加しており、海外では妊娠から授乳期のオメガ3系多価不飽和脂肪酸(ω3系PUFA)がADHA予防に寄与すると報告されているが、我が国にADHDと脂肪酸栄養に関わるエビデンスは少ない。そこで、本研究では日本人でも胎児から乳児期のω3系PUFAが学童期のADHD様行動に影響するのか、大規模出生コホート調査「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の枠組みを活用し検証を行う。8歳のADHD様行動を注意集中機能検査により評価し、臍帯血ω3系PUFA、または乳児期のω3系PUFA摂取との関連性を解析し、脂肪酸栄養と小児神経発達に関わる栄養疫学的エビデンスの構築を目指す。臍帯血ω3系PUFA濃度が高い場合に8歳のADHD様行動スコアが低下するか、母乳及び人工乳として摂取したω3系PUFAが多い場合に同じくADHD様行動スコアが低下するかの検証を行う。さらに、授乳の影響ならびに粉ミルク中のω3:ω6比率の効果についても感度分析により検証を行うこととした。対象者は、母体血及び臍帯血の赤血球中多価不飽和脂肪酸分析を行った宮城県沿岸部在住の母児である。 これまでに脂肪酸組成値の再評価を行い、母体血(妊娠中期)および臍帯血中の脂肪酸組成、母乳中脂肪酸組成値および調製粉乳の使用状況の確認を実施した。さらに昨年度に引き続き、児の基本属性(性別、出生体重)、母親の基本属性(年齢、BMI)、社会経済的要因(学歴、収入)等の共変量となるデータ、母のIQ(Raven)、家庭育児環境、母自身のADHD傾向スコア(CAARS)に関するデータの整理および連結作業を継続して行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者の異動に伴い、研究に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である令和6年度は、アウトカムとなる8歳のADHD様行動のデータを用いて、母乳中脂肪酸組成および母体血・臍帯血脂肪酸組成結果等との関連性について検討を行う。さらに、児の身体計測値や発達検査結果が母乳哺育と授乳期間、人工乳中のω3:ω6比率と関連するか検討を行う予定である。それぞれの関連について、母子の基本属性、食習慣、母親のADHD傾向等の共変量および遺伝子多型の影響も考慮し、胎児期と授乳期の脂肪酸摂取が成長後のADHD様行動にどのような影響を及ぼすか、栄養疫学的なアプローチによる検証を実施する。
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Causes of Carryover |
最終年度である次年度は、研究打ち合わせ及び学会参加のための交通・宿泊費等、論文執筆に関わる項目(論文校正費用等)について使用する予定である。
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