2021 Fiscal Year Research-status Report
ヒメトビウンカ抵抗性イネ品種の抵抗性遺伝子座の同定と機能解析
Project/Area Number |
21K05607
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
松本 由記子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (80414944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 泰盛 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (90370668)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ヒメトビウンカ / 抵抗性 / イネ / CSSLs / QTL |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒメトビウンカの増殖自体を抑制するイネの抵抗性遺伝子座を同定・機能解析することを目的とする。ヒメトビウンカ抵抗性イネ(ウンカ生存率が低くなるもの)をジーンバンクのイネ69品種よりスクリーニングした。はじめ幼虫×幼苗の組み合わせで6品種が候補となったが、成虫×幼苗の組み合わせではその6品種に加え16品種が新たに候補となった。幼虫と成虫とでは抵抗性が異なる可能性がある。より多くの抵抗性遺伝子が得られる可能性がある。これら品種の多くはCSSLs(染色体断片置換系統群)などがないため、遺伝解析の材料としてそれぞれの品種とコシヒカリと掛け合わせたF1(現在16品種)およびF2を作成中である。F1はDNAマーカーによりヘテロになっていることを確認した。F2が得られた品種から分離集団の解析を始めている。F2分離集団でQTL解析を予定している。 CSSLsのある1品種(コシヒカリがバックグラウンド)については、CSSLs 41種それぞれをテストしたところ、ヒメトビウンカ抵抗性が有意に高いものが少なくとも1つ見つかった。隣接する領域のCSSLsには抵抗性が見られなかった。ただし、もとの品種ほど抵抗性は高くなかったため(7日後の生存率が、コシヒカリ:約84%、親品種:約3%、CSSL:約57%)、抵抗性遺伝領域が複数ある可能性がある。CSSLsのもとの分離集団を用いて、抵抗性領域をさらにせばめている。また、今後はほかに抵抗性の高いCSSLがないかをさらにテストし、それと遺伝領域を集積して抵抗性を確認する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予備試験より多くのヒメトビウンカ抵抗性の候補品種を得た。幼苗と成苗、幼虫と成虫で抵抗性が変化する例があり、本研究でもそれが観察されている可能性がある。より多くの抵抗性遺伝子を得られる可能性もある。
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Strategy for Future Research Activity |
CSSLsのない候補品種については、F2の分離集団世代を用いてQTL解析を行う。研究所内でのゲノム解析支援を利用する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ対策により、自宅待機などで人件費等の額が減少した。翌年度分はQTL遺伝解析に使用する予定である。
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